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Avnetが語る「IoT時代の半導体商社の役割」エンド・ツー・エンドで企業をつなぐ(1/2 ページ)

1921年に創業して以来、125カ国に1400社以上に上る取引サプライヤーを抱えるエレクトロニクス商社のAvnet(アヴネット)。同社が注力する分野の1つが、IoT(モノのインターネット)だ。

» 2018年06月05日 10時30分 公開
[村尾麻悠子EE Times Japan]

 1921年に創業して以来、125カ国に1400社以上に上る取引サプライヤーを抱えるエレクトロニクス商社のAvnet(アヴネット)。同社が注力する分野の1つが、IoT(モノのインターネット)だ。

Avnet Asia PacificのFrederic Fu氏

 Avnet Asia Pacificでプレジデントを務めるFrederic Fu氏は、「テクノロジーの進化によって、数年前まではスマート化できなかったような分野でも、スマート化が進んでいる」と述べる。「例えば5G(第5世代移動通信)やLPWA(Low Power Wide Area)ネットワーク、クラウドコンピューティング、AI(人工知能)、センサーなど、これらの技術がスマート化を加速し、支えている」(Fu氏)

 さらに、「政府もIoT化、スマート化を後押ししている」とFu氏は語る。「スマートシティー、スマートヘルス、スマートビルディング、スマートモビリティ。これらの実現はや、社会にとって基本的な要素になりつつある。同時に、エレクトロニクス業界をけん引する要素にもなっており、だからこそAvnetも注力分野として据えている」(同氏)

 Fu氏は「ただモノとモノをつなぐだけでは、問題は解決できない」と強調する。「なぜ、IoTが必要なのか。どんなデータが必要で、得られたデータで何をしたいのか。それをきちんと理解しておく必要がある」(Fu氏)。そのため、Avnetは、「センシングしたデータをクラウドにアップして解析する」という一般的な流れに加え、IoTで何をしたいのか、というコンサルティングの部分も重要だと考えている。

Avnetが考えるIoTエコシステム 出典:Avnet(クリックで拡大)

 Fu氏は「Avnetの役割は、IoTエコシステムに含まれる全ての要素、つまりコンサルからコネクション、ゲートウェイ、クラウド、アナリティクスまでを、つなげることだ」と述べる。Fu氏は、「われわれは、1400社以上のサプライヤーを抱えている。それらのサプライヤーには、多くの半導体/電子部品メーカー、センサーメーカー、ソフトウェアメーカーの他、デバイスメーカー、IoTモジュールやシステムインテグレーターなどのソリューションプロバイダー、SigfoxやLoRaといったサービスプロバイダーまで含まれている。もちろん、Microsoftなどのクラウドサービスプロバイダーとも提携している。Avnetが中心となり、こうしたサプライヤー、プロバイダーをつなげている」と語った。

IoTエコシステムにおけるAvnetの役割 出典:Avnet(クリックで拡大)

 Fu氏は、Avnetが手掛けてきたIoTのプロジェクト例として、コネクテッドカーや自転車シェアリング、トラックの隊列走行の制御/管理システム、数千個のセンサーを使うセンサーモニタリングシステム、スマートメーターなどを挙げた。Avnetの日本法人であるアヴネット(以下、アヴネット・ジャパン)は、「第7回 IoT/M2M展【春】」(2018年5月9〜11日、東京ビッグサイト)でも、コネクテッドカーサービス「SmartDrive Cars」などのユーザー事例を紹介している。SmartDrive Carsでは、自動車のアクセサリーソケットに挿入する専用デバイスが必要になるが、そのデバイスの開発が素早く進むよう、モジュールを提供したのがアヴネットである(関連記事:「レベル4〜5の自動運転車向け、“A4サイズ”の開発基板 」)。

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