村田製作所は、「CEATEC JAPAN 2018」で「疲労ストレス計」を用いて疲労とストレスの度合いを「見える化」するシステムのデモ展示などを行った。
村田製作所は、「CEATEC JAPAN 2018」(2018年10月16〜19日、千葉・幕張メッセ)で、「疲労ストレス計」を用いて疲労とストレスの度合いを「見える化」するシステムのデモ展示などを行った。
疲労ストレス計には、心拍と脈拍を測定できるセンサーが搭載されている。測定したバイタルデータのゆらぎなどを分析し、自律神経のバランスと偏差値の相関を示すことで、測定者の疲労やストレスの度合いを「見える化」する。このシステムを活用すると、社員の健康モニタリングや運転手の疲労やストレス度チェックなどを容易に行うことができるという。
具体的には、疲労ストレス計に設けられた2箇所あるセンサーの電極部に左右の親指をそれぞれ軽く当てる。楽な姿勢で目を閉じ、リラックスした状態で60秒間測定する。測定したバイタルデータは、BLE(Bluetooth Low Energy)経由でタブレット端末に送信され、インターネットに接続されたクラウドサーバでデータを解析する。その結果をモバイル端末にフィードバックし、判定結果をディスプレイに表示する仕組みだ。
判定結果が表示されるエリアは大きく4つある。判定結果が左上のエリアにあれば「良好」な状態にあることを示す。これが時計回りに右上エリアは「ストレス/負荷がかかり、緊張した状態」を、右下エリアは「疲労が慢性化した状態」を、左下エリアになると「意欲(やる気)の低下あるいは極度のリラックス状態」を示しているという。「良好」以外のエリアは、その程度によって「注意」「要注意」に分かれており、測定結果がどのエリアにあるかで測定者の状態が一目で確認できる。
村田製作所は、疲労を客観的に評価できる方法などを開発している疲労科学研究所との協業で、疲労ストレス測定システムを開発。これまでは、疲労科学研究所が販売を担当してきた。今回、スマートフォンやタブレット端末を活用し、より簡便に評価できるようになったため、村田製作所でも「非医療機器」としてシステム販売を行うことにした。
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