LoRa Allianceは2018年10月25日、東京都内で記者説明会を開催し、LoRaWANの現状や日本での採用事例、実証実験事例を紹介した。日本では、防災での活用が始まっている。
LoRa Allianceは2018年10月25日、東京都内で記者説明会を開催し、LoRaWANの現状や日本での採用事例、実証実験事例を紹介した。
LoRa Allianceのメンバー企業は現在、グローバルで500社以上に上る。LoRaWANのネットワークカバレッジは100カ国に及び、過去12カ月間の伸び率は100%だという。注目すべきは、LoRa Allianceの設立が2015年、つまり、設立されてからまだ3年しかたっていないということだ。LoRa AllianceのCEO兼会長であるDonna Moore(ドナ・ムーア氏)は、「通常、LoRaWANのような通信規格というのは、立ち上げてからグローバルな展開に行き着くまでに8年くらいかかる。LoRaWANは、それをたった3年で実現した。IoT(モノのインターネット)というトレンドがLoRaWANの技術を後押ししたからだ」と語った。
「IoTによって後押しされている」というMoore氏の言葉通り、LoRaWANを導入している市場は、電力サービスから農業、ビルオートメーション、アセット・トラッキングまで多岐にわたる。「LoRaWANの導入事例は、“氷山”のようなものだ。目に見える事例はほんの一部で、われわれLoRa Allianceすら気づいていない導入事例も多数存在する」(Moore氏)
Moore氏は、LoRaWANの強みとして、LoRa Allianceがオープンな団体であることと、500社のメンバーによる巨大なエコシステムを挙げた。「LoRa Allianceがオープンな団体だということは、非常に重要だ。1社による独占的な提供だと、その1社に何か起きた際に共倒れになってしまう」(同氏)
LoRa Allianceは記者説明会に合わせて、3つの新しい仕様を発表。これらの新仕様によって、FUOTA(Firmware Update Over The Air)が可能になる。LoRaWAN対応のデバイスのファームウェアを、OTAにより遠隔からアップデートできるようになるということだ。
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