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TDK、昭和電工の磁石合金開発事業を取得ネオジム磁石の強化を狙う

TDKは2018年11月27日、昭和電工のネオジム磁石合金の研究開発事業をTDKが取得することで、昭和電工と合意し、譲渡契約を締結したと発表した。TDK広報によると取得の金額は非公開。

» 2018年11月27日 15時40分 公開
[村尾麻悠子EE Times Japan]

 TDKは2018年11月27日、昭和電工のネオジム磁石合金の研究開発事業をTDKが取得することで、昭和電工と合意し、譲渡契約を締結したと発表した。TDK広報によると取得の金額は非公開。具体的な取得の内容としては、ネオジム磁石合金の研究開発設備、試作用の少量生産設備および、ネオジム磁石合金に関連する特許権が含まれる。

 TDKは磁石事業において、レアアースを多く含むネオジム磁石と、フェライトをベースとしたフェライト磁石を手掛けていて、自動車、産業機器、ICTなどの分野で使用されるモーター向けに提供している。

 特に、今後世界的に普及の加速が見込まれている電気自動車(EV)向けの高性能なモーターでは、需要の拡大が期待されているが、それに伴い、モーターに搭載するネオジム磁石は、より高機能で高品質な製品の開発と、効率的な生産体制が必要になっている。

 今回、昭和電工からネオジム磁石合金の開発事業を取得し、TDKの磁石事業で培ってきた技術と組み合わせることで、最適な合金材料の開発が可能となり、TDKの重点市場である自動車、産業機器、ICT向けに、高信頼性、高品質のネオジム磁石を提供できるとする。「具体的なシナジーとしては、合金から磁石まで一気通貫して扱えるようになることで、製造工程の最適化やリードタイムの短縮化、材料歩留まりの高効率化などを図れると考えている」(TDK広報)

 譲渡完了は、2019年1月31日を予定している。

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