10月16〜19日にかけて開催された「CEATEC Japan 2018」。読者からの反応がよかった記事の一つです。脳波の反応を元に文字入力ができるという技術。実用化されれば、言語障害のある人にとって、コミュニケーションがより手軽になる可能性があります。こうした技術を見られるのも、CEATECの楽しみの一つです。
ON Semiconductorが、会津富士通セミコンダクターマニュファクチャリング(会津富士通セミコン)への出資比率を40%から60%に引き上げ、子会社化したと発表しました。これに伴い、会津富士通セミコンは社名を「オン・セミコンダクター会津」に変更しました。
着々と“垂直統合”を進めているApple。同社は、どこまで自分たちで手掛けようとしているのでしょうか。果たしてそれは効果的な戦略なのでしょうか。
2018年6月に不適切検査が報じられていた日立化成が、新たに不適切検査が判明したとして緊急の記者会見を行いました。驚いたのは、同社が国内に所有する7つの事業所全てで、何らかの不適切検査が行われていたことです。世界的に見ても品質検査の基準が非常に厳しいことで知られる日本ですが、あまりにもシビアな検査基準で現場が追い詰められ、結果として「不適切な検査」やその隠蔽(いんぺい)を招いてしまうのかもしれません。人間による検査をなくすなどの検査技術を取り入れる他、マインドについても、根底から見直す必要があると感じます。
デンソーがInfineon Technologiesの株式購入を決定したと発表しました。デンソーは、ルネサス エレクトロニクスへの出資を増やすなど、車載用半導体の大手メーカーとのつながりを強化しています。
東芝メモリが、ディープラーニング専用のプロセッサを開発したと発表しました。認識精度をほとんど劣化させずに演算量を削減し、推論の高速化と低消費電力化を図ることに成功したと、同社は述べています。メモリメーカーの同社がプロセッサを開発した狙いを聞きました。
大変よく読まれた記事です。安全保障上の懸念で米国をはじめとする複数の国が、Huaweiの機器の使用を制限、廃止することを決定し始めた中で公開されました。スマートフォンの分解だけでは、こうした懸念を払拭(ふっしょく)することは難しいかもしれません。ですが、特に政治的な要素が強く反映される場合は、冷静に考え、判断することが大変重要になると感じさせる記事でした。
2018年の半導体売上高は4700億米ドルと、過去最高を達成する見込みです。メモリが成長をけん引しましたが、2019年は同市場が減速するというのが大方の予想です。
以上、EE Times Japanの記事で2018年を振り返ってみました。皆さまは、どの記事が気になりましたか?
2018年は、2017年以上に「政治的な要素」がエレクトロニクス業界を翻弄(ほんろう)したように思えます。係争のど真ん中にいるのは米国と中国ですが、火の粉は世界中のエレクトロニクス業界に降りかかっています。ただ、どのような政治状況であっても、技術の質については正しく公平な目で見極める冷静さが欲しいものです。
もうすぐ始まる2019年。大きな話題の一つは5G(第5世代移動通信)でしょうか。日本でも、大手キャリアはそろってプレサービスを開始する計画を明らかにしています。5G関連を含め、EE Times Japanから発信される記事を、楽しみにしていてください。
2018年も1年間、ありがとうございました。
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