ImaginationはCanyon Bridge(中国政府が支援する投資会社)の傘下であることから、EE Timesは、現在の米国と中国の関係に対する個人的な見解についてBlack氏に尋ねた。するとBlack氏は、直接的な回答は避けたものの、「どの企業も中国で得意分野を見つけようとしており、中国政府は技術分野に多額の投資を行っている。われわれは、明らかに両サイドに属しているので、スイートスポット(最高の結果を得られる領域)にいると言える。米国と中国の経済は強く結びついているので、両国のトップが、前進できる方法を見いだしてくれることを確信している」と述べた。
現実的には、米国と中国のいずれも失うものは確実に大きいだろう。また、孤立主義は勝つための方策ではないことは歴史が証明している。現在のグローバルなサプライチェーンの時代においては特にそうだろう。Huaweiの副会長であるKen Hu氏は、2019年1月22日から25日までスイスのダボスで開催されている世界経済フォーラムで、「技術業界はグローバルなサプライチェーンとイノベーションのエコシステムに大きく依存しているため、米中間の貿易戦争は、技術業界とそこに属する多くの企業にダメージしかもたらさない」と指摘した。
Black氏は、中国はImaginationのグローバル事業の3分の1を占めているが、中国には成長を狙える大きなビジネスチャンスがあると述べた。
【翻訳:青山麻由子、滝本麻貴、編集:EE Times Japan】
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