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磁性ワイヤを用いたバッテリーレスエンコーダーBroadcomが展示

ブロードコムは「TECHNO-FRONTIER 2019(テクノフロンティア)」(2019年4月17〜19日、千葉・幕張メッセ)で、バッテリーレスの磁気式アブソリュートエンコーダーと、光学式のアブソリュートエンコーダーなどを展示した。

» 2019年04月24日 09時30分 公開
[村尾麻悠子EE Times Japan]

 ブロードコムは「TECHNO-FRONTIER 2019(テクノフロンティア)」(2019年4月17〜19日、千葉・幕張メッセ)で、バッテリーレスの磁気式アブソリュートエンコーダーと、光学式のアブソリュートエンコーダーなどを展示した。

 バッテリーレスのマルチターンエンコーダー「AS33-M50Mシリーズ」では、ST(シングルターン)部に磁気式を採用。MT(マルチターン)部には、無通電時のメモリバックアップ用としてWiegand Wire(ウィーガンドワイヤ)技術を採用している。Wiegand Wire(磁性ワイヤ)で自己発電ができるのでバッテリーが不要となり、バッテリーの交換費用などを削減できる上に、バッテリー廃棄を減らせるので環境負荷も低減できる。

 AS33-M50Mシリーズの分解能はSTが18ビット、MTが32ビット。サイズは外径33mm×厚み20mm。既存のバッテリーレスエンコーダーは、ギア式が主流だった。「ただ、ギア式だと構造的に小型にできないという課題がある。Wiegand Wireは、ブロードコムの独自技術ではないが、当社は関連特許を保有しており、Wiegand Wireを安定して製造し、量産品に組み込めるノウハウを持っている」(ブロードコム担当者)

 ブロードコムの担当者は同製品について、「約3年前に日本市場に投入した。3年たってようやく(製品が)浸透し始めた」と説明した。

 光学式のシングルターンアブソリュートエンコーダー「AS35-M23Sシリーズ」は、外径35mm×厚み16mmの製品。ST分解能は23ビットである。冶具を使用し、3ステップで簡単に取り付けられることが特長だ。「主な作業はネジ締めのみ」と担当者は説明する。「従来は、エンコーダーの取り付けとキャリブレーションに手間がかかっていた。当社は冶具の他、キャリブレーションソフトウェアも開発しており、スタートボタンを押せば2秒もかからずキャリブレーションが完了する」(同氏)

光学式のシングルターンアブソリュートエンコーダー「AS35-M23Sシリーズ」

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