マクニカは、「Smart Sensing 2019」で、インダストリアルIoT(モノのインターネット)とAI(人工知能)をキーワードに、データ収集やシステム開発向けのセンシングソリューションを提案した。
マクニカは、「Smart Sensing 2019」(2019年6月5〜7日、東京ビッグサイト)で、インダストリアルIoT(モノのインターネット)とAI(人工知能)をキーワードに、データ収集やシステム開発向けのセンシングソリューションを提案した。
その1つが、データ収集と処理に適したデータロギング×エッジコンピューティング端末「SENSPIDER(センスパイダー)」である。SENSPIDERは、センサー用アンプやデータロガー、データ処理用プロセッサ、センサー用電源および、外部との通信インタフェースを1つの小型ユニットに集約したオールインタイプのセンサーゲートウェイ。外形寸法は150×85×100mmである。AIアルゴリズムを実装すれば、異常検知や予防保全などの機能を追加することができるという。
同ユニットに実装するインタフェースカードとして、「高速振動センサーインタフェースカード」「汎用センサーインタフェースカード」「温度センサーインタフェースカード」の3種類を用意した。
ユニットには標準で高速振動センサーインタフェースカードが1枚実装されている。これとは別に、拡張用として3つの空スロットが用意されている。目的に応じたインタフェースカードを追加し、実装することが可能だ。インタフェースカードは1枚で2チャネル分の入力端子があり、カードを4枚フル実装すれば、最大8チャネルのセンサーデータを収集することができるという。また、内蔵のΣΔ方式A-Dコンバーターは、分解能が16ビットで、サンプリング周波数は最大48kHzである。モーターから発生する20kHzまでの異常信号なども取り込むことができる。
複数のセンサーで収集した時系列のデータは、PC上の可視化用ソフト「Sigma」を用いて処理し、ディスプレイに波形表示やFFT表示、トレンド表示などを行うことができる。
もう1つ、ブースで注目されていたのが、「ものづくりコンサルティング」のコーナーである。「食べ物のおいしさを数値化したい」「人の状態を数値化したい」など、IoTを活用した「ものづくり」を、さまざまな業界の企業や技術者らが模索している。ところが、「ものづくりにIoTを取り込みたいが、どうしたらいいか分らない」など、具現化に必要な技術力や能力を保有していない顧客も多いという。
マクニカはこうした顧客に対し、製品の企画段階から量産までシームレスに支援するための「ものづくりコンサルティング部」を設け、2019年度より本格的に活動を始めた。ブースには、「快適」や「動き」「流れ」「量」などを計測するためのさまざまなセンサー類や、測定データを処理し「見える化」するための各種評価ボードを展示した。これらを活用して、実現可能性を迅速に確認することができるという。
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