村田製作所は2019年7月31日、2020年3月期(2019年度)第1四半期の決算を発表した。2019年度第1四半期の営業利益は、前年同期比29.9%増の626億円、純利益は同20.1%増の468億円となった。
村田製作所は2019年7月31日、2020年3月期(2019年度)第1四半期の決算を発表した。2019年度第1四半期の営業利益は、前年同期比29.9%増の626億円、純利益は同20.1%増の468億円となった。
2019年度第1四半期の連結売上高は、車載向けのMLCC(多層セラミックコンデンサー)が堅調に推移したほか、ハイエンドスマートフォン向けに樹脂多層基板が大きく伸長したことなどから、前年同期比3.5%増の3576億円となった。利益については、製品価格の値下がりや減価償却費増加などの減益要因はあったものの、MLCCの価格是正や、高付加価値製品の構成比増加などにより増益となったという。
受注高は、2018年度第2四半期をピークに、第3、第4四半期と連続で大幅に失速していたが、2019年第1四半期の受注高は3391億円で、前四半期比で約300億円増となった。
ただ、経営環境については慎重な姿勢を示しており、2019年4月に公表した通期の連結業績見通しは据え置いた。同社の取締役上席執行役員、南出雅範氏は、「車やスマートフォンの生産台数が予測以上に下がる可能性がある。また、代理店や車メーカーの在庫が、期初の想定よりも調整に長引いている」と、リスク要因について言及。また、長期化する米中貿易摩擦の影響については、「直接的影響は限定的だが、貿易摩擦を契機として世界的な各アプリケーションの台数が下方修正されており、当然ながらマイナス方向に働いていると考えている」と述べた。
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