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MediaTek、ノートPC向け5GモデムでIntelと協業5G SoC「Dimensity 1000」を発表(2/2 ページ)

» 2019年12月04日 11時30分 公開
[Alan PattersonEE Times]
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ノートPC向け5GモデムでIntelと協業

 またMediaTekは、Intelと協業関係を構築することにより、ノートPC向けに5Gモデムを提供していくという。

 Appleは2019年8月に、約10億米ドルを投じてIntelのスマートフォンモデム事業を買収しており、Appleが5Gチップを独自開発していく考えであることが明らかになった。

 報道向け発表資料によると、MediaTekは、Intel向け5Gモデムの開発を進めており、パートナー企業との協業によりチップを製造するという。MediaTekの主要なファウンドリパートナーは、TSMCだ。

 IntelとMediaTekの製品を搭載したノートPCを最初に提供することができるメーカーは、Dellではないかとみられている。業界初となる5G対応ノートPCが登場するのは、2021年初頭になる見込みだ。

 PC向けの新型5Gモデムは、MediaTekの5Gモデムチップ「Helio M70」をベースとしている。このHelio M70は、同社の統合型5G SoC(System on Chip)の一部として、2019年初めに発表された製品だ。

 Intelのエグゼクティブバイスプレジデントであり、クライアントコンピューティンググループ担当ゼネラルマネジャーを務めるGregory Bryant氏は、「5Gは今後、新しいレベルのコンピューティングやコネクティビティを実現することにより、世界中で情報のやりとりの方法を変えることになるだろう。Intelは、MediaTekとの協業により、重要なエンジニアリング技術やシステムインテグレーション、コネクティビティなどに関する専門知識を提供して、業界リーダーたちを結束させ、次世代の世界最高クラスのPCで5Gユーザーエクスペリエンスを提供していきたい考えだ」と述べている。

“Intel+MediaTek”は妥当

 今回のMediaTekの取り組みは、業界アナリストたちから支持されている。

 英国の市場調査会社Arete Researchでシニアアナリストを務めるBrett Simpson氏は、EE Timesのインタビューに応じ、「IntelもAppleも、5Gモデムを実用化できていない。このため、MediaTekは今回、意味のある成果を達成したといえる」と述べている。「Qualcommは、Arm上でWindowsを動かすノートPCに向けた5G SoCで、Microsoftと協業している。つまり、Intelにとって、ノートPC向け5Gチップの分野でQualcommと組むのは、あまり意味がないだろう」(同氏)

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

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