5G、車載SoCテスト製品を強化するアドバンテスト : SEMICON Japan 2019 (2/2 ページ)
その他展示していたのが、同社のテストシステム「T2000」用として、車載SoC(System on Chip)テスト対応のため新たに開発したテストヘッド「RND520」やデジタルテスターモジュール「2GDME」、電源モジュール「DPS192A」だ。これらは2019年10月に発表されたもの。
「RND520」(クリックで拡大)
RND520は、52枚のモジュールを格納できるスロットを用意。従来の「RND440」よりさらに大型の直径520mmのプローブカードに対応し、「Direct-dock」オプションと合わせて使用することで、「業界最高レベルのテストピン数」(同社)を実現、超多数個のウエハーテストをサポートする。
車載SoCテスト向けとする大きな特長はその試験温度範囲だ。従来のRND440では120〜150℃までだったところ、RND520では最大175℃までの高温試験が可能としている。また、これまでメモリテスタ―で用いていた「センタークランプ機能」を導入したことで、175℃の高温でもプローブカードのゆがみを抑え、ウエハーへのコンタクトを安定させたという。
左=「2GDME」/右=「DPS192A」(クリックで拡大)出典:アドバンテスト
2GDMEは、256というチャンネル数によってMCUやAPU、ASIC、FPGAなどさまざまな車載SoCを、最大2Gビット/秒の速度でat speedテストできるという。さらに新たに高性能PMUを32のIOチャンネルごとに追加しており、IOチャンネル1つ当たり最大60mAまでの電流容量を拡張できる。高電圧IC向け電気的ストレステストや、任意波形発生器とデジタイザーによるデバイス特性評価も可能という。
DPS192Aは、チャンネル数は96と既存の「DPS90A」と比べ1.5倍で、−2.0〜+9.0Vの電圧と、最大3Aの電流を供給する。従来製品から改善されたスルーレート制御や、電力完全性を評価するトレース機能、供給電流のサンプリング速度を平均化する機能、IDDスペクトル測定のための新たな連続サンプリング機能を備えており、車載SoCの多ピン同時測定試験をサポートする。
↑↑↑>>>特集ページへ<<<<↑↑↑
高速NAND向けテストシステムなど、アドバンテストが展示
アドバンテストは「SEMICON Japan 2018」(2018年12月12〜14日、東京ビッグサイト)で、同社のテストプラットフォーム向けの新しいモジュールなど、新製品を展示した。
STT-MRAMの不良解析を高精度・高効率で実現
東北大学国際集積エレクトロニクス研究開発センター(CIES)の遠藤哲郎センター長らによる研究グループは、アドバンテストと共同でスピン注入型磁気ランダムアクセスメモリ(STT-MRAM)のスイッチング電流を、高い精度で高速に測定する技術を確立した。
遠隔操作も可能なハンドラーで開発評価を自動化
アドバンテストは「SEMICON Japan 2017」で、開発評価のためにデバイスをテストソケットに搬送するハンドラー「M4171」を展示した。これまで1個ずつ手でテストソケットに移す作業や、温度切り替えなどを自動化できるようになる。
アドバンテスト、IoTデバイスに向けたテスト装置
アドバンテストは、高速ミックスドシグナルICテストなど、主要な分野におけるIoT(モノのインターネット)デバイスに向けたテストソリューションを「SEMICON Japan 2016」で紹介した。
IoT向けデジタルICテスト装置、開発〜量産に対応
アドバンテストは、「SEMICON Japan 2015」において、計測システム「EVA100 Digital Solution」を展示した。IoT(モノのインターネット)機器向けデジタルICの開発評価から量産まで、各工程で利用可能な卓上サイズのテスト環境である。
中国USI、アドバンテストのSSDテスタを導入
アドバンテストは、中国のUniversal Scientific Industrial(USI)とパートナー契約を結んだ。USIが展開するSSDテストサービス事業において、アドバンテスト製のSSDテストシステム「MPT3000」を導入し、プラットフォームとして使用する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.