Western DigitalとSeagate Technologyについて、2019年10月〜12月期の業績を説明する。
ハードディスク装置(HDD)の大手ベンダーである米Western Digital(以降はWDと表記)と米Seagate Technology(以降はSeagateと表記)が、四半期の業績を相次いで公表した。発表日(現地時間)はWDが2020年1月30日、Seagateが2月4日である。そこで今回と次回は、WDとSeagateの四半期業績をご説明する。
WDの会計期間は7月から始まり、6月を決算月とする。1月30日に同社が発表したのは2019年10月〜12月の四半期業績で、会計年度では「2020会計年度第2四半期」となる。
2020会計年度第2四半期(2019年10月〜12月期)の売上高は前年同期比±0%、前四半期比5%増の42億3400万米ドルである。前年同期比は前四半期まで5四半期連続でマイナスだった。ようやく横ばいにまで回復したことになる。前四半期比は前期に続き、2四半期連続で増加した。
2020会計年度第2四半期(2019年10月〜12月期)の営業利益(Non-GAAPベース)は前年同期比43%減、前四半期比42%増の3億3300万米ドルである。粗利益率は25.9%で、前四半期の24.8%から1.1ポイント上昇した。売上高営業利益率は7.9%である。これも前四半期の5.8%から、2.1ポイント上昇した。
概況としては、NANDフラッシュメモリの市況が良くなってきたことと、HDDの粗利益率が向上したことを挙げていた。NANDフラッシュメモリ応用品では、NVMeインタフェースのエンタープライズ用SSDが前四半期比で50%を超える売り上げ増となったほか、在庫が減少して適正な水準に戻った。
HDDでは、エンタープライズ向けの大容量品が総出荷記憶容量で前年の2倍を超えた。出荷容量の拡大を主導しているのは、記憶容量が14TBのHDDである。大容量品では、従来方式の16TB品と18TB品、エネルギーアシスト技術によるSMR(Shingled Magnetic Recording)方式の20TB品のサンプル出荷を開始した。
今後の見通しでは、NANDフラッシュメモリ応用品の粗利益率が2020年(暦年)上半期に回復し、同年下半期ではさらに上昇が見込まれるとした。
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