オムロンのグループ会社と近畿大学は、ドライバー安全運転管理サービス「DriveKarte(ドライブカルテ)」を活用した、「リアルタイム運転技能診断システム」を開発した。
オムロンと近畿大学は2020年2月、ドライバー安全運転管理サービス「DriveKarte(ドライブカルテ)」を活用した、「リアルタイム運転技能診断システム」を開発したと発表した。高齢ドライバーらの運転技能向上を支援していく。
オムロンのグループ会社であるオムロン ソーシアルソリューションズ(OSS)が開発したDriveKarteは、既存の車両に装着したカメラやセンサーでドライバーの運転集中度合いを確認し、車両の走行状態なども加味して安全運転をサポートするシステム。2018年4月よりサービスを行っている。
リアルタイム運転技能診断システムは、近畿大学理工学部の多田准教授が開発した「運転技能評価、通知システム」と、DriveKarteを組み合わせたシステム。これによって、運転中のドライバーに対し、危険運転などの状況を音声でリアルタイムに通知することができるという。
具体的には、DriveKarteに搭載したカメラやセンサーで収集したドライバーの画像情報や位置情報、加速度などの走行情報などを組み合わせ、これらのデータを「運転技能評価、通知システム」で処理し判定を行う。
「運転技能評価、通知システム」は、自動車教習所の指導員らが有する安全運転知識をデータベース化しており、収集したデータを基にドライバーの技能を自動で評価することができる。
開発したシステムを教習車に実装して運用すれば、運転中のドライバーは音声通知によって危険運転に気づくため、安全運転技能を高めることができるという。同乗している指導者を補助することにもなり、教官の負荷を軽減することが可能となる。実車中の指導に加え、収録したドライブレコーダーの映像を事後指導に活用すれば、指導効率の向上にもつながるとみている。
OSSは今後、開発したシステムの実証実験を重ね、高齢ドライバーに対する運転技能改善効果を検証する。その上で2020年度内にもサービスを始める予定である。
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