Armは2020年5月27日、オンラインで記者説明会を開催。次世代モバイルデバイス向けの新CPU IP「Cortex-A78」やGPU IP「Mali-G78」、NPU IP「Ethos-N78」および、Arm Cortex CPUのカスタマイズに対応する新プログラムを発表した。
Armは2020年5月27日、オンラインで記者説明会を開催。次世代モバイルデバイス向けの新CPU IP「Cortex-A78」やGPU IP「Mali-G78」、NPU IP「Ethos-N78」および、Arm Cortex CPUのカスタマイズに対応する新プログラムを発表した。
「Cortex-A78」は歴代Cortex-Aファミリーの中で最高の効率を実現。前世代のCortex-77と同じ消費電力(1コアあたり1W)の設定で比較した場合、約20%の性能向上を実現するという。逆に、同レベルのパフォーマンスを出す場合であれば、消費電力の低減が可能となる。
また、それぞれ4つのCortex-A77とCortex-A55で構成したDynamIQを、それぞれ4つのCortex-78とCortex-A55で構成したDynamIQと比較した場合、ダイエリアは15%小さくなり、面積あたりの性能も向上した。同社は、「ハイエンド向けに性能上げることはもちろん、性能を抑えてローパワーを目指すことも可能となり、さまざまな用途で利用できるコアに仕上がっている」としている。
同社は今回、顧客の要求に合わせたArm Cortex CPUのカスタマイズと差別化を可能にする「Arm Cortex-X Custom」プログラムを新たに開始したことも発表した。スマートフォン市場などで高まる、高性能に特化したコアに対する要望に対応したもの。同社は、顧客が求める機能に特化した場合の性能を実現するため、アーキテクチャレベルの段階でカスタマイズを行い、カスタムCPUを提供する。
このプログラムを採用した最初のCPU IP「Cortex-X1」は、Cortex-A77と比較してピーク性能が30%向上しており、「ハイエンドスマホや大画面デバイス向けの、これまで以上に競争力の高いソリューションが実現する」としている。同プログラムで提供するCPU IPは「Cortex」のブランドを持ち、既存CPUと共存する形でDynamIQを構築することも可能となっている。
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