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ams、Osramの買収を完了取引額は27億ユーロ

光学センサーなどを手掛けるオーストリアamsは2020年7月9日(現地時間)、ドイツの照明メーカーOsram Licht(オスラム・リヒト、以下Osram)の買収を完了したと発表した。amsはOsramの全株式の69%(自己株式を除く)を保有することになる。

» 2020年07月17日 08時30分 公開
[村尾麻悠子EE Times Japan]

 光学センサーなどを手掛けるオーストリアamsは2020年7月9日(現地時間)、ドイツの照明メーカーOsram Licht(オスラム・リヒト、以下Osram)の買収を完了したと発表した。amsはOsramの全株式の69%(自己株式を除く)を保有することになる。取引額は約27億ユーロ(市場で直接した株式とTOB[株式公開買付]を合わせた金額)。

 amsはOsramに対し、2019年7月に1回目の、同年9月に2回目の買収提案を行った。1回目は、「買収を進めるための準備が十分に整っていなかった」(ams)として、合意に至らずに終わっている。amsの他、米プライベートエクイティのBain CapitalとAdvent InternationalもOsramの買収を狙っていたが、2度目でamsが競り勝った。amsは2020年1月2日(オーストリア時間)、Osramに対するTOBの最終結果を公表し、Osramの株式59.9%を取得したと発表した。

 amsのCEOを務めるAlexander Everke氏はプレスリリースで、「Osramの買収を予定通りに完了できたことをうれしく思う。amsとOsramを統合することで、センサーソリューションと光工学の世界的リーダー企業を目指す道のりのマイルストーンを実現できた。今後は共同で、光学技術のイノベーションを駆使して、訴求力のある新製品やソリューションを顧客に提供できるようになる」と述べている。

 amsの2019年度の売上高は20億8600万米ドル(約2231億円)で、前年比32%増を達成した。光学センサー、イメージングセンサー、オーディオセンサーの3分野に注力していて、分野別の売上高比率は民生機器が82%、自動車や産業機器、医療機器が18%となっている。日本ではCMOSイメージセンサーも強く、1400万画素を実現した1インチグローバルシャッターCMOSイメージセンサー「CSG-14K」などを発表した。

 一方のOsramにとって2019年は厳しい年となった。2019年度の売上高は34億6400万ユーロ(約4220億円)で前年比で13.1%減少した。

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