amsは、日本市場でイメージセンサー事業を強化する。その一環として、日本に技術者を常駐させイメージセンサーの設計を始めた。
オーストリアのamsは、日本市場でイメージセンサー事業を強化する。日本のデザインセンターにイメージセンサーの設計を行う4人の技術者を新たに常駐させた。2018年内にはさらに2人増員する予定である。
amsは、「光学センサー」「イメージングセンサー」「環境センサー」「オーディオセンサー」など、主に4分野のセンサー事業に注力。民生機器や通信機器、産業機器、車載機器、医療機器などの用途に特化した、小型・低消費電力で高精度なセンサー製品やセンサーソリューションを提供する。
それぞれの分野で、関連するセンサーICや3D構造のモジュール製品といったハードウェアに加え、センサーフュージョンを実現するアルゴリズム、顔認証などのアプリケーションソフトウェアまで用意しているのが同社の強みである。
センサー事業の中でも、日本市場で重要視しているのがイメージセンサーである。3DセンサーやNIR(近赤外線)センサーを含む「高性能イメージセンサー」や「マイクロカメラ」「医療用イメージセンサー」などを提供している。
日本法人のamsジャパンは、3年前にデザインセンターを設けた。これまで、医療用イメージセンサーやToF(Time of Flight)センサーなどを開発するため8人の技術者が活動している。
2017年秋には、CMOSイメージセンサーの設計チームも新たに採用した。現在、プリンシパルエンジニアの河村克之氏ら4人の技術者が日本での開発に乗り出した。今後も増員を検討している。河村氏は、「日本の顧客に近いところで製品を開発する」「マシンビジョン用や医療機器向けイメージセンサーの需要が好調」「優秀な日本人エンジニアの確保」などを設計チームの設置理由として挙げた。
イメージセンサーソリューション(ISS)部門のシニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネジャーを務めるStephane Curral氏は、「担当する部門に限定すれば、全社に占める日本の売上高は、マシンビジョン向けを中心に20〜30%の構成比」と話す。マシンビジョン向けイメージセンサー需要は、これまで堅調に推移してきた。ここ数年は、スマートフォン向けLCDやOLEDパネルの検査用途で市場が拡大しているという。
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