STマイクロエレクトロニクスは、STM32マイコンを応用したIoT(モノのインターネット)機器の迅速な開発を支援するため、Microsoftと協力していく。これにより、STのマイコン開発エコシステム「STM32Cube」とMicrosoftの「Azure RTOS」がシームレスに統合される。
STマイクロエレクトロニクスは2020年1月、STM32マイコンを応用したIoT(モノのインターネット)機器の迅速な開発を支援するため、Microsoftと協力していくと発表した。これにより、STのマイコン開発エコシステム「STM32Cube」とMicrosoftの「Azure RTOS」がシームレスに統合される。
STM32Cubeでは、マイクロコントローラ「STM32」用のソフトウェア開発ツールや、パートナー製品も含めた100種類以上のソフトウェアパッケージなどが提供される。新たにMicrosoftの協力を得たことで、Azure RTOSのさまざまなサービスを活用して、STM32搭載のIoT機器向けソフトウェアを開発することが可能となった。
Azure RTOSコンポーネントは、メモリ容量が小さく組み込み用途に適した「ThreadX」をはじめ、FATファイルシステム「FileX」、TCP/IPネットワークスタックの「NetX」や「NetX Duo」、USBスタック「USBX」などが用意されている。
また、Azure RTOSや産業用ミドルウェアのコンポーネントは、IPレイヤーセキュリティ(IPsec)やソケットレイヤーセキュリティ(TLSおよびDTLS)プロトコルに対応するなど、優れたセキュリティ機能を備えている。TLS/DTLSおよびFIPS 140-2認証取得済みのソフトウェア暗号化ライブラリ向けに、Common Criteria(CC)EAL4+認証も取得する予定である。さらに、「IEC 61508 SIL4」や「IEC 62304 Class C」「ISO 26262 ASIL-D」といった安全性の認証取得にも対応しているという。
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