HDD大手ベンダーである米Seagate Technologyの2021年4月〜6月期の業績を紹介する。2015年1月〜3月期以来の高い収入を記録した。
ハードディスク装置(HDD)の大手ベンダーである米Seagate Technology(以降はSeagateと表記)と米Western Digital(以降はWDと表記)が、四半期の業績を相次いで公表した。発表日(現地時間)はSeagateが2021年7月21日、WDが同年8月4日である。そこで今回と次回は、SeagateとWDの四半期業績を続けてご報告する。
Seagateの会計期間は7月から始まり、6月を決算月とする。7月21日に同社が発表したのは2021年4月〜6月の四半期業績で、会計年度では「2021会計年度第4四半期」となる。
2021会計年度第4四半期(2021年4月〜6月期)の売上高は前四半期比(前期比)10.3%増、前年同期比19.7%増の30億1300万米ドルである。四半期売上高が30億米ドルを超えるのは、2015年1月〜3月期(2015会計年度第3四半期、33億3000万米ドル)以来のことだ。売上高は3期連続で前の四半期を上回った。前年同期比では2期連続で増加した。
概況としては、大容量ストレージ製品が広い範囲の用途で好調だった。クラウドとエンタープライズのニアラインHDDに対する需要が強いほか、クラウドデータセンター向けのストレージ需要が18カ月間に渡って堅調だった。さらに、動画および静止画を保存するHDD製品の需要が回復した。出荷数量が減少しつつある既存のHDD製品では、減少のペースが鈍化した。
2021会計年度第4四半期(2021年4月〜6月期)の営業利益(Non-GAAPベース)は前四半期比(前期比)30%増、前年同期比46.4%増の5億4600万米ドルである。粗利益率(Non-GAAPベース)は29.6%で、前の四半期から2.2ポイント増加した。売上高営業利益率(Non-GAAPベース)は18.1%で、前の四半期から2.7ポイント上昇した。
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