NECファシリティーズは、ルネサス セミコンダクタ マニュファクチュアリング西条工場(以下、ルネサス西条工場)におけるフッ素含有廃水処理の環境負荷低減施策を、栗田工業と連携して実施した。
NECファシリティーズは2021年12月、ルネサス セミコンダクタ マニュファクチュアリング西条工場(以下、ルネサス西条工場)におけるフッ素含有廃水処理の環境負荷低減施策を、栗田工業と連携して実施したと発表した。
半年間行った実証試験では、廃水処理薬剤(硫化アルミニウム)を35%削減し、廃水処理後に排出される汚泥も4%減らすことに成功した。関連する運転コストは年間で約300万円の節減が可能とみている。
半導体の製造工程では、フッ素系薬液が大量に用いられる。使用後には薬剤処理などを行い、処理によって排出された汚泥は産業廃棄物として処分される。今回の実証試験は、「半導体フッ素含有廃水処理における廃水処理薬剤と、処理に伴って排出される廃水処理汚泥の削減」を狙いとして行った。
今回行った廃水処理の手法は、処理工程中のフロック間濁度とフッ素濃度を、高い精度で連続的に検知し、処理に用いる薬剤の量を最適化した。これによって、これまで過剰に投入していた薬剤の量を削減。薬剤の量に応じて発生していた汚泥の量も減らすことができたという。具体的には、栗田工業製の薬剤自動注入システムに対し、フッ素濃度による制御項目を新たに追加することで実現した。
今後は、フッ素系以外の廃水処理に適用することも視野に入れて、環境・エネルギー負荷の低減に取り組んでいく方針である。
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