STMicroelectronicsは2022年10月5日(スイス時間)、今後5年間で7億3000万ユーロを投じ、イタリアにSiC(炭化ケイ素)ウエハーの新工場を建設する、と発表した。6インチ(150mm)のSiCエピタキシャルウエハーを生産する予定で、2023年の生産開始を目指す。
STMicroelectronics(以下、ST)は2022年10月5日(スイス時間)、今後5年間で7億3000万ユーロを投じ、イタリアにSiC(炭化ケイ素)ウエハーの新工場を建設する、と発表した。6インチ(150mm)のSiCエピタキシャルウエハーを生産する予定で、2023年の生産開始を目指す。
新工場は、STのイタリア・カターニア拠点に既存SiCデバイス製造施設と併設する形で建設する予定で、STは、「欧州で初めて6インチのSiCエピタキシャル基板を量産する施設であり、製造フローの全工程が統合される」と説明。また、将来的に8インチ(200mm)ウエハー開発に取り組むことも決定しているという。
新工場は2023年から生産開始予定。STは、「自社供給と商社供給との間でバランスの取れたSiC基板の供給を可能にする」としている。
投資額は5年間で7億3000万ユーロ。欧州委員会によって承認された助成金で、「復興レジリエンス・ファシリティ」(RRF)計画の一環として、イタリアから2億9250万ユーロの財政支援を受ける。STによると、フル稼働時には約700人の直接雇用が創出される見込みという。
STではカターニアとシンガポールの2拠点でSiC製品を製造しており、中国、モロッコの後工程拠点で組立とテストを行っている。同社は、「新施設に対する投資は、こうしたノウハウに基づいており、2024年までに40%の自社基板調達を達成するという目標において重要なマイルストーンとなる」とコメントしている。
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