TIはこれまで、「高度な運転支援システム」や「ボディエレクトロニクス」「インフォテインメント」などの機器に向けて、さまざまな車載用半導体デバイスを供給してきた。こうした中で、特に注目するのが「EV用パワートレインシステム」である。「コスト」や「航続可能距離」「充電時間」といった、現行EVの課題を解決するために重要となるのが、「パワートレインの統合」といわれているからだ。
例えば、バッテリーモニタリングシステムは、電圧や電流、温度などを高い精度で測定し、使えるパワーを最大化すれば、航続可能な距離を長くできるという。TIはワイヤレスバッテリー管理システムも提供している。これによって、大量に用いられているバッテリーパック内のケーブルを削減することができ、車両の軽量化につながる。「既に数社が採用を決めており、現在は機能安全などについて検証中」(Gary氏)という。
また、バッテリーパックの800V化への対応などによって、さらなる急速充電が可能になる。高電圧への移行に対しても、絶縁型ゲートドライバーICなどTI製の絶縁デバイスを搭載することによって、信頼性を高めることができるという。
TIが新300mm工場稼働開始、アナログ半導体生産を拡大
消費電力を最大50%削減するエッジAI/HMI向けMPU
2021年の世界半導体売上高、Samsungが3年ぶり首位
TIがテキサス州に300mm新工場、2022年に建設開始
6000DMIPSの性能でリアルタイム制御に強いマイコン
EVは「パワートレインの統合」がトレンドにCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
記事ランキング