大日本印刷(以下、DNP)は2022年10月31日、抗菌・抗ウイルス性能を有するディスプレイ用防眩(ぼうげん)フィルムの提供を開始した。本製品は抗菌製品技術評議会(SIAA)の「SIAA認証」を取得しており、抗菌・抗ウイルスの処理をしていない従来製品と比較して、24時間後に99%以上の菌やウイルスを低減する性能を有する。
大日本印刷(以下、DNP)は2022年10月31日、抗菌・抗ウイルス性能を有するディスプレイ用防眩(ぼうげん/アンチグレア)フィルムの提供を開始した。本製品は抗菌製品技術評議会(SIAA)の「SIAA認証」を取得しており、抗菌・抗ウイルスの処理をしていない従来製品と比較して、24時間後に99%以上の菌やウイルスを低減する性能を備えている。
防眩フィルムとはディスプレイの最表面用に貼ることで照明や外光の映り込みやまぶしさを抑える光学フィルムで、ノートPCやモニター、テレビなどに使われている。同社は「(本製品の提供を通じて)生活者にとってより安全、安心で衛生的かつ快適な環境の提供につなげたい」としている。
コロナ禍をきっかけに在宅勤務や巣ごもり需要が広がり、各種ディスプレイの需要が増加するとともに、タッチパネル式のノートPCも増える中、接触による感染リスク低減のニーズが高まっていた。しかし、従来の防眩フィルムでは抗菌・抗ウイルス剤の添加により光学特性が低下する課題があった。今回、DNPはコーティング材料を最適化し、従来の光学特性を損なわないディスプレイ用防眩フィルムを開発した。
DNPは同防眩フィルムをノートPCやモニター、テレビなどに展開し、2025年までに年間50億円の売り上げを目指す。既存のディスプレイ用防眩フィルムについても、抗菌・抗ウイルス性能の搭載を標準仕様にしていくとする。
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