キーサイト・テクノロジー(以下、キーサイト)は「マイクロウェーブ展2022」(2022年11月30日〜12月2日、パシフィコ横浜)で、新しいPXI対応ベクトルネットワークアナライザー(VNA)を紹介した。
キーサイト・テクノロジー(以下、キーサイト)は「マイクロウェーブ展2022」(2022年11月30日〜12月2日、パシフィコ横浜)で、新しいPXI対応ベクトルネットワークアナライザー(VNA)を紹介した。PXIシャシーに搭載するモジュールタイプで、片手で持てるほどコンパクトな上に、雑音指数(NF)測定や変調解析を、スペクトラムアナライザーを使用しなくても測定できるようになる。「パワーアンプなどの能動部品の進化に伴い、測定パラメーターの数が増加している。新しいPXI VNAを使うことで、さまざまな項目を1台で、しかも高確度に測定することが可能だ」(同社)
新製品は、周波数帯域が最大20GHzの「M9834A」と、最大44GHzの「M9837A」の2モデルを用意。いずれも2ポートを備える。各モデルで、変調解析用のアップコンバーターの有無を選択できる。
パワーアンプなどを搭載するビームフォーマーICといった高周波デバイスは、5G(第5世代移動通信)やBeyond 5Gに向け、多バンド対応(28GHz帯と39GHz帯に対応など)や多チャンネル化(デバイス当たり4チャンネルなど)が進んでいる。それに伴い、送信側と受信側、両方において測定項目が増えているとキーサイトは説明する。
新製品のPXI VNAは、こうした測定項目の増加に応える製品だ。各ポートにはNF測定用の低ノイズレシーバーを搭載。従来はスペクトラムアナライザーとNFアナライザーで構成したシステムで測定していたNFを、PXI VNA1台で測れるようになる。
Sパラメーターと変調解析(EVMやACPなど)を、テストケーブルをつなぎ変えることなく1回の接続で行えるのも特長だ。「これにより、テストケーブルの誤差要因を排除することができる。DUT(被測定物)の性能そのものを測定できることになり、確度が高い測定が可能になる」とキーサイトは説明する。
さらに、従来は、VNA+信号源+スペクトラムアナライザーを搭載したベンチトップ型測定器で計測していた変調解析も、PXI VNAモジュール1台で行えるので、大幅なコスト削減になる。
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