データセンター向け200Gbps EMLチップを開発:800Gbps/1.6Tbpsの通信が可能に
三菱電機は2023年3月2日、次世代データセンター向け800Gビット/秒、1.6Tビット/秒光トランシーバーに搭載する「200Gbps(112Gbaud PAM4) EMLチップ」を開発したと発表した。
三菱電機は2023年3月2日、次世代データセンター向け800Gビット/秒(bps)、1.6Tbpsの光トランシーバーに搭載する「200Gbps(112Gbaud PAM4) EML(Electro-absorption Modulator integrated Laser diode)チップ」(以下、200Gbps EMLチップ)を開発したと発表した。同製品は、2024年の発売/量産化を目指していて、波長数を8波長にするなど、通信方式の多様化にも対応を進めている。
左=200Gbps EMLチップのイメージ/右=112Gbaud PAM4 波形 出所:三菱電機
近年、データセンター内でデータ通信を切り替えるスイッチを構成する光トランシーバーは、動画配信サービスの普及や情報のクラウド化によるデータ通信量の爆発的な増加を背景に、高速/大容量化が求められている。
今回開発した200Gbps EMLチップは、高光出力に優れる埋込型レーザーと、高消光比/広帯域に優れるハイメサ型変調器を同一チップ上に集積した三菱電機独自のハイブリッド導波路構造を採用したことで、同社の従来製品比で2倍となる200Gbpsの高速動作を実現した。
ハイブリッド導波路 出所:三菱電機
また、CWDM(Coarse Wavelength Division Multiplexing)の4波長に対応した4つのチップの信号を合波させることで、1本の光ファイバーで800Gbpsの通信、さらに、チップを8つに増やすことで1.6Tbpsの通信が可能だ。
800Gbps 光トランシーバーの構成例 出所:三菱電機
- 高度なチップレット技術を提供する米新興企業
近年、チップレットへの関心が高まっている。米スタートアップのEliyan Corporationは、チップレット向けソリューションを提供する企業の一つだ。
- E1.Sフォームファクター採用のNVMe SSDを開発
キオクシアは、エンタープライズ&データセンター向けSSDフォームファクター(EDSFF)「E1.S」を採用したNVMe SSD「KIOXIA XD7Pシリーズ」を開発、評価用サンプル品の出荷を始めた。ハイパースケールデータセンターやエンタープライズサーバなどの用途に向ける。
- 56GbpsのPAM4信号に対応するトランシーバー開発
キオクシアは、56Gビット/秒のPAM4信号を送受信できる「トランシーバー」を開発し、その動作実証に成功した。今回の成果を活用し、消費電力が40W以下で容量5Tバイト以上、帯域64Gバイト/秒以上というメモリモジュールの開発を目指す。
- 衛星通信地球局向けLow-Ku帯GaN HEMTを開発
三菱電機は、Ku帯衛星通信地球局用「GaN HEMT」の製品群として新たに、Low-Ku帯(13GHz帯)で動作可能な出力電力70Wのマルチキャリア通信対応製品「MGFK48G2732A」と、シングルキャリア通信対応製品「MGFK48G2732」を開発した。
- 最大定格電流30Aのパワー半導体モジュールを開発
三菱電機は、最大定格電流30A、定格電圧600Vのパワー半導体モジュール「SLIMDIP-Z」を開発、2023年2月より発売する。高性能化が進むエアコンや洗濯機など、家電製品のインバーター用途に向ける。
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