E1.Sフォームファクター採用のNVMe SSDを開発:キオクシアが評価用サンプル出荷
キオクシアは、エンタープライズ&データセンター向けSSDフォームファクター(EDSFF)「E1.S」を採用したNVMe SSD「KIOXIA XD7Pシリーズ」を開発、評価用サンプル品の出荷を始めた。ハイパースケールデータセンターやエンタープライズサーバなどの用途に向ける。
キオクシアは2022年10月、エンタープライズ&データセンター向けSSDフォームファクター(EDSFF)「E1.S」を採用したNVMe SSD「KIOXIA XD7Pシリーズ」を開発、評価用サンプル品の出荷を始めた。ハイパースケールデータセンターやエンタープライズサーバなどの用途に向ける。
KIOXIA XD7Pシリーズは、OPC(Open Compute Project)Data Center NVMe SSD仕様に対応した製品で、同社としては第2世代製品となる。PCIe 4.0やNVMe 2.0に対応しており、従来の「KIOXIA XD6シリーズ」に比べて、シーケンシャルライト性能とランダムリード/ライト性能は約1.5〜2倍になる。開発中のPCIe 5.0向け製品では、1レーン当たり最大毎秒32Gトランスファーのインタフェース速度を実現するという。
KIOXIA XD7Pシリーズの外観 出所:キオクシア
KIOXIA XD7Pシリーズとしては、ヒートシンクオプションを備えた高さ9.5mm、15mm、25mmと3種類のE1.Sフォームファクターを用意した。これらの製品には自社製の3次元フラッシュメモリ「BiCS FLASH」第5世代品とコントローラを搭載している。記憶容量は最大7.68Tバイトとなる計画。セキュリティオプションとして、TCG Opal SSC SED対応モデルも用意する予定だという。
- 56GbpsのPAM4信号に対応するトランシーバー開発
キオクシアは、56Gビット/秒のPAM4信号を送受信できる「トランシーバー」を開発し、その動作実証に成功した。今回の成果を活用し、消費電力が40W以下で容量5Tバイト以上、帯域64Gバイト/秒以上というメモリモジュールの開発を目指す。
- 「組み込みメモリとメモリカードの中間」、キオクシアの新ストレージ製品
キオクシアはドイツ・ニュルンベルクで開催された組み込み技術の展示会「embedded world 2022」(2022年6月21〜23日)に出展し、「業界初」(同社)とする「XFM DEVICE(XFMD) Ver.1.0」規格準拠のリムーバブルストレージデバイス「XFMEXPRESS XT2」のデモを展示した。
- 「IMW2022」3D NANDの最前線 〜EUV適用から、液体窒素冷却の7ビット/セルまで
半導体メモリの国際学会「International Memory Workshop2022(以下IMW2022)」から、筆者が注目した2つの論文を紹介する。Micron Technologyとキオクシアの論文で、いずれも3D NAND型フラッシュメモリに関する発表である。
- 世界半導体生産能力、57%をトップ5社が占める
米国の市場調査会社Knometa Research(以下、Knometa)によると、Samsung Electronics(以下、Samsung)とTSMC、Micron Technology、SK hynix、キオクシア/Western Digital(以下、WD)の世界シリコンウエハー生産量のシェアは、2021年末までに合計57%に拡大したという。Knometaは報告書の中で、「業界がトップヘビー構造になっていることで、これら企業のシェアは2020年から1%増加した」と述べている。
- キオクシア、北上工場へのさらなる投資に意欲
キオクシアは2022年4月6日、NAND型フラッシュメモリの新たな製造拠点「北上工場第2製造棟」(岩手県北上市)の起工式を開催した。同社社長の早坂伸夫氏は「今後も(北上工場を)拡大して四日市に匹敵するような拠点にしたい」と述べた。
- SOT方式の次世代不揮発性メモリ向け新材料を開発
東京工業大学とキオクシアは、スピン軌道トルク(SOT)方式を利用した次世代不揮発性メモリに向けて、スピン流生成効率が高く熱耐久性にも優れた新材料の開発に成功した。
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