Infineon、TinyML新興のImagimobを買収：製品へのAL/ML導入を加速

Infineon Technologiesは2023年5月、「急成長するTinyMLとAutoML市場のリーディングプレーヤー」（同社）と評するスウェーデン新興Imagimobを買収したと発表した。

[永山準，EE Times Japan]

　Infineon Technologies（以下、Infineon）は2023年5月16日（ドイツ時間）、Tiny ML（機械学習）ソリューションを提供するスウェーデン新興Imagimobを買収したと発表した。Infineonは、「今回の買収によって世界クラスのMLソリューションを提供する体制を強化し、AI（人工知能）サービスを大幅に補完する」と述べている。両社は買収金額は明かしていない。

TinyML／AutoMLソリューションを強化

　Imagimobは2013年に創業したスウェーデン・ストックホルムに拠点を置くスタートアップだ。同社は、プロダクショングレードのMLモデルの提供に重点を置き、エッジAIアプリケーションを迅速かつ容易にエンドツーエンドで開発する開発プラットフォーム「Imagimob AI」を提供。自動車、製造、ヘルスケア、ライフスタイルの各業界でサービスを展開している。同プラットフォームは、音声イベント検出、音声制御、予知保全、ジェスチャー認識、信号分類、物質検出など、幅広いユースケースに対応。Infineonは同社を、「急成長するTinyMLと自動機械学習（AutoML）市場のリーディングプレーヤー」と評している。

　Infineonは、今回の買収について、「両社の専門知識をセンサーの全製品に適用することで、両社の既存顧客に対して統一されたユーザー体験を提供し、堅牢なソリューションの迅速な展開を可能にする。そして、あらゆるアプリケーションやセグメントを通じてTinyMLのさらなる普及を加速させる」とコメント。Infineonのコネクテッドセキュアシステムズ事業部プレジデントのThomas Rosteck氏は、「Imagimobのプラットフォームと、エッジデバイス向けの堅牢な機械学習ソリューションの開発に関する専門知識によって、当社はプライバシーを保護しながら、新しいレベルの制御とエネルギー効率を可能にする能力を強化できる」と述べている。