ラティスセミコンダクターは、ミッドレンジのFPGA製品ファミリーとして、「Lattice Avant-G」と「Lattice Avant-X」の2種類を発表した。通信機器やコンピューティング、産業機器、車載機器などの用途に向けた製品である。
ラティスセミコンダクターは2023年12月6日、ミッドレンジのFPGA製品ファミリーとして、「Lattice Avant-G」と「Lattice Avant-X」の2種類を発表した。通信機器やコンピューティング、産業機器、車載機器などの用途に向けた製品である。同時に、「AI(人工知能)」や「組み込みビジョン」「セキュリティ」「FA(ファクトリーオートメーション)」などに向けた用途別ソリューションスタックの新バージョンも発表した。
ラティスセミコンダクターは、中規模のシステムロジックセルを集積したFPGAプラットフォーム「Lattice Avant」を2022年12月に発表し、その第一弾としてエッジ処理に最適化された「Lattice Avant-E」を投入した。TSMCの16nm FinFET技術を用いて製造されるこの製品は、同等クラスの製品に比べ、高い電力効率や接続性、演算性能を実現している。また、同社の「NEXUS」に比べると、ロジック容量は5倍に、シリアルSERDESのアグリゲーションバンド幅は10倍に、AIプロセッシング性能は30倍に向上させた。
今回の新製品もLattice Avantプラットフォームをベースに開発した。Avant-Gは、さまざまなインタフェースブリッジング用途に適した汎用シリアル接続を提供する汎用ミッドレンジFPGA製品である。インタフェースとして「PCIe Gen 3」や「10Gイーサネット」、2400Mビット/秒の専用「LPDDR4」メモリインタフェースを備えている。
これに対しAvant-Xは、インタフェースアグリゲーションなどネットワーク用途に求められる高性能シリアル接続を提供する。Avant-GとAvant-Xの大きな違いは、SERDESのパフォーマンスである。Avant-Xは「25Gイーサネット」をサポートしている。また、ハードDMA対応の「PCIe Gen 4」コントローラや、稼働中のユーザーデータを暗号化するセキュリティエンジンなどを搭載。システム全体の帯域幅は最大1Tビット/秒に達するという。2製品とも既にサンプル出荷中である。
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