NTTら、400億円超の支援受け光電融合技術の開発加速へ : 光チップレット実装技術などを研究 (2/2 ページ)
光電融合インタフェースメモリモジュール技術の研究開発では、データセンタースケールの光インターコネクトに光で直結できる広帯域メモリモジュールに向けてメモリコントローラーと広帯域バッファーメモリを開発し、大容量のメモリと光チップレットと共に「フォトニックファブリックアタッチメントメモリモジュール」(PFAM)として実装する。PFAMにより、複数の演算リソースから広帯域の光によって確定遅延でアクセスできるメモリプールが実現するという。この研究開発にはNTTのほかにキオクシアが参画する。
光電融合インタフェースメモリモジュール技術の研究内容[クリックで拡大] 出所:経済産業省
確定遅延コンピューティング基盤技術の研究開発では、光電融合技術と光ネットワーク技術の高速性/低遅延性を生かして、データ転送から分析までの一連の処理を確定遅延かつ優れた電力効率で実行するコンピューティング基盤の実現を目指す。そのために、プロセッサ間のデータ転送/処理の不確定性を削減した高効率な確定遅延コンピューティング基盤技術の研究開発を行う。この研究開発にはNTTのほかにNEC、富士通が参画する。
確定遅延コンピューティング基盤技術の研究内容[クリックで拡大] 出所:経済産業省
記者説明会に登壇したNTT IOWN推進室長の荒金陽助氏は今回の公募への採択について「光電融合技術については日本政府の半導体戦略にも明記されている。政府の後押しを受けながらしっかりと研究開発を進めていきたい」と語り、「『IOWN Global Forum』のメンバーのようなグローバルの企業との連携も視野に入れて取り組んでいく」とした。
なお、NTTはIOWN事業に関連して、ネットワーク領域でも既に情報通信研究機構(NICT)の「Beyond 5G研究開発促進事業(一般型)」や「革新的情報通信技術(Beyond 5G(6G))」といった基金事業の実施企業に採択されている。今回の公募に採択されたことで、ネットワーク領域とコンピューティング領域の両方で研究開発プログラムに参画することとなる。
生産強化か将来技術か 半導体補助金政策からみる各国の戦略
半導体関連技術の総合展示会「SEMICON Japan 2023」にて、「世界の半導体補助金政策動向」と題した講演が行われた。本稿ではその中から、KPMG FAS Markets & Innovation 執行役員パートナーの岡本准氏の講演内容を紹介する。
生成AIの台頭で高まる「光電融合技術」への期待、NTTが意気込みを語る
半導体関連技術の総合展示会「SEMICON Japan 2023」にて、「日本半導体産業の発展に向けて 半導体を取り巻く先端開発」と題した講演が行われた。本稿ではその中から、NTTイノベーティブデバイス 本社 代表取締役副社長の富澤将人氏、経済産業省 商務情報政策局 情報産業課長の金指壽氏の講演内容を紹介する。
光電融合デバイスを高速かつ高い再現性で測定
キーサイト・テクノロジーは、次世代通信技術に関する展示会「COMNEXT 2023」で光電融合デバイス測定ソリューションの展示を行った。光導波路の挿入損失特性、偏波依存性、反射減衰量特性において高い再現性と高速な測定を実現したという。
ついに始まるIOWN、ネットワーク遅延200分の1に
NTTは、IOWN(アイオン:Innovative Optical and Wireless Network)構想実現に向けた初の商用サービスとなる「APN IOWN1.0」を、2023年3月16日から提供開始する。同サービスでは、ネットワーク遅延が従来の200分の1に削減できるという。
NTT、2023年3月に「IOWN」サービスを提供開始
NTTは2022年11月14日、同社がグループ全体で取り組む「IOWN(アイオン:Innovative Optical and Wireless Network)」サービスを2023年3月から提供開始すると発表した。
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