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ローデ、新たな小型パワーアナライザーを投入R&S NPAシリーズを3モデル

ローデ・シュワルツは、小型パワーアナライザーとして新たに、「R&S NPAシリーズ」3モデルを投入すると発表した。

» 2024年04月23日 09時30分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

最上位モデルは、EMC高調波エミッションの試験も可能に

 ローデ・シュワルツは2024年4月、小型パワーアナライザーとして新たに、「R&S NPAシリーズ」3モデルを投入すると発表した。

R&S NPAシリーズの外観 R&S NPAシリーズの外観[クリックで拡大] 出所:R&D

 新製品は、基本測定機能を備えたパワーメーター「R&S NPA101」、この測定機能を拡張しながらグラフィカル解析機能を追加したパワーアナライザー「R&S NPA501」および、消費電力評価機能とEMC高調波エミッション試験機能を備えたコンプライアンステスター「R&S NPA701」である。

 R&S NPAシリーズは、パワーレベル50μW〜12kW、電位差1mV〜600V、電流1mA〜20Aといったパワー測定に必要となる用件を満たしている。特にNPA501とNPA701は、外部プローブやシャント抵抗用のインタフェースを搭載しており、測定レンジをさらに拡張することが可能である。

 サンプリングレートは500kサンプル/秒で、極めて短い非定常リップルも検出できるという。また、16ビット分解能のA-Dコンバーターを搭載したことで、電流と電圧のいずれも読み取り誤差±0.05%を実現した。

 3モデルはパワーや電流、電圧、高調波歪み、エネルギーに関して、共通する23種類の標準測定機能を搭載している。測定者はこれらを含む合計37種類の測定値の中から最大10個を選び、100ミリ秒というリフレッシュレートで、同時に画面表示させることが可能である。USBポートを介して画像を出力したり、全ての測定値を時系列に記録したりすることもできる。特に測定レンジが5Vの場合、パワーとエネルギーの測定でクラス最高の分解能が得られる。リモート制御のために、LANとUSBインタフェースも備えている。

 さらにNPA501-GとNPA701-Gモデルでは、GPIBインタフェースを搭載した。また、NPA501とNPA701は、電圧、電流、パワーの最大ピーク値と最小ピーク値が得られる。PASS/FAIL機能では、最大値と最小値を最大6セットまで設定できる。

 時間領域では、電源投入による突入時の特性や電圧と電流波形の同時表示、より長期的なパラメーターの選択表示などができる。一方、周波数領域では必要に応じ、50次高調波までを「対数グラフ」や「表」にして表示することが可能。

 さらに最上位モデルのNPA701は、IEC 62301やEN 50564準拠の低電力モードにおける電力消費に加えて、EN 61000-3-2に基づくEMC高調波エミッションについても、試験手順を紹介する。しかも、PCを別途用意することなく、適合性テストを実行できるという。

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