NXP Semiconductorsは、電気自動車(EV)に向けたSiC(炭化ケイ素)ベースの800Vトラクションインバーター開発で、自動車部品を製造するドイツZF Friedrichshafenとの提携を発表した。
NXP Semiconductors(以下、NXP)は2024年6月、電気自動車(EV)に向けたSiC(炭化ケイ素)ベースの800Vトラクションインバーター開発で、自動車部品を製造するドイツZF Friedrichshafenとの提携を発表した。
トラクションインバーターは、バッテリーからの直流電圧を交流電圧に変換し、モーターのトルクなどを制御するためのシステム。その特性はEVの航続距離延長や充電頻度の低減などに大きく影響するといわれている。
このため、シリコンベースのIGBTやMOSFETから、SiCパワーデバイスを採用した設計に移行している。SiCパワーデバイスは、高いスイッチング周波数や低い導通損失、優れた熱特性、高電圧での優れた堅牢性、といった特長を備えているからだ。ただ、SiCパワーデバイスを活用するには、高電圧絶縁型ゲートドライバーが必要となる。
NXPが提供する高電圧絶縁型ゲートドライバーファミリー「GD316x」は、プログラマブル制御や診断、監視、保護といった機能を内蔵するなど、車載トラクションインバーター用SiCパワーモジュール向けに機能や性能を最適化した。
これによって、高いレベルの統合性を備え小型化とシステム設計の簡素化を可能にした。また、電磁両立性(EMC)ノイズの低減に加え、スイッチングエネルギー損失を抑えることで効率を向上させた。さらに、プログラム可能で強力なゲート駆動方式と組み合わせれば、1マイクロ秒未満という高速な短絡保護時間を実現できるという。
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