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モーターの寿命を18年延長するゲートドライバーICスルーレート制御機能を搭載(1/2 ページ)

Broadcom(ブロードコム)は、「TECHNO-FRONTIER 2024」(2024年7月24〜26日、東京ビッグサイト)に出展し、SiC(炭化ケイ素)/GaN(窒化ガリウム)に対応したゲートドライバーICや電流センサーの評価ボードなどを展示した。

» 2024年08月08日 13時30分 公開
[半田翔希EE Times Japan]

 Broadcom(ブロードコム)は、「TECHNO-FRONTIER 2024」(2024年7月24〜26日、東京ビッグサイト)に出展し、グリーンパワー半導体として採用が拡大しているSiC(炭化ケイ素)やGaN(窒化ガリウム)に対応した、車載/産業機器向け製品を展示した。

モーターの寿命を18年延長するゲートドライバーIC

 同社は、開発中の10A出力ゲートドライバーIC「ACFJ-3405」を展示した。2つの出力モードによるスルーレート制御(SRC)機能を備えていて、モード1では最大4A、モード2では最大12Aの出力が可能だ。出力電流を2段階にすることで、EMI(電磁干渉)を抑制できる。これにより「計算上は、ACFJ-3405を使用したモーターの寿命を18年延長できる」(担当者)という。

SRC機能のシミュレーション図 SRC機能のシミュレーション図。dv/dtを許容値(5kV/マイクロ秒)以下に抑える場合のdv/dt、IGBT電流(Ic)、ゲート電流の関係[クリックで拡大] 出所:Broadcom

 ACFJ-3405は、モータードライブの機能安全規格であるIEC 61800-5-2に準拠しているため、セーフティコントローラーからの入力信号によってモータ電流を遮断し、モータを停止させる機能(STO:セーフトルクオフ)を備えている。その他、IGBTの保護機能として、低電圧ロックアウト(UVLO)保護や外付け部品によるデッドタイム調整、フォルトフィードバック付きゲート端子監視などの機能を内蔵している。

 既にサンプルおよび評価ボードの提供を開始していて、量産開始は2025年3月を予定している。

ACFJ-3405の評価ボードの展示 ACFJ-3405の評価ボードの展示[クリックで拡大]
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