今回は、米Western Digitalの2025会計年度第1四半期(2024年7月〜9月期)の業績を紹介する。
ハードディスク装置(HDD)の大手ベンダーである米Seagate Technology(以降はSeagateと表記)と米Western Digital(以降はWDと表記)が、四半期の業績を相次いで公表した。発表日(現地時間)はSeagateが2024年10月22日、WDが同年10月24日である。そこでSeagateとWDの四半期業績を続けてご報告している。本コラムの前回はSeagateの業績概要を紹介した。今回はWDの業績概要をご報告する。
WDの会計期間はSeagateと同様に7月から始まり、6月を決算月とする。10月24日にWDが発表したのは2024年7月〜9月期の四半期業績で、会計年度では「2025会計年度第1四半期(Q1FY25)」となる。
WDはHDDの大手ベンダーであるとともに、フラッシュメモリ応用品の大手ベンダーでもある。HDD事業とフラッシュメモリ事業の売り上げ比率は若干の変動はあるものの、おおむね半分ずつを占める。本稿では両方の事業について、四半期業績の発表資料から説明する。
2025会計年度第1四半期(2024年7月〜9月期)の売上高は前四半期比(前期比)9%増、前年同期比49%増の40億9500万米ドルである。前期比は5四半期連続で増加となった。前年同期比は3四半期連続で上昇した。データセンター分野の需要が復活したことが、HDD事業とフラッシュ事業の増収と増益に寄与した。
2025会計年度第1四半期(2024年7月〜9月期)の営業損益は3四半期連続の黒字かつ前期比で増加した。Non-GAAPベースの営業利益は前四半期比(前期比)33%増の8億8400万米ドル、GAAPベースの営業利益は同244%増の7億4200万米ドルである。粗利益率は、Non-GAAPベースが前期比2.2ポイント増の38.5%、GAAPベースが同2.0ポイント増の37.9%となった。売上高営業利益率はNon-GAAPベースが前期比3.9ポイント増の21.6%、GAAPベースが同4.6ポイント増の18.1%である。
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