ジャパンディスプレイ(JDI)は、台湾Innoluxおよび同子会社CarUX Technology(シンガポール)と、次世代OLED(有機EL)ディスプレイ「eLEAP」に関して戦略提携を行った。今回の提携に基づき、JDIとCarUXはまず「32型車載用eLEAPディスプレイ」について、共同で市場開拓に取り組む。
ジャパンディスプレイ(JDI)は2024年12月、台湾Innoluxおよび同子会社CarUX Technology(シンガポール)と、次世代OLED(有機EL)ディスプレイ「eLEAP」に関して戦略提携を行ったと発表した。今回の提携に基づき、JDIとCarUXはまず「32型車載用eLEAPディスプレイ」について、共同で市場開拓に取り組む。
JDIが開発したeLEAPは、マスクレス蒸着とフォトリソを組み合わせた方式で画素を形成するOLEDディスプレイ。従来のOLEDに比べ、輝度は2倍で寿命は3倍を実現しているという。表示が鮮やかで高解像度、高速応答で省電力といった特長を有しながら、製造コストも低減している。
CarUXと共同で市場開拓に取り組むことになった32型高性能車載用eLEAPディスプレイは、既存の32型車載用ハイエンドLCDディスプレイと比べ、消費電力を76%削減した。一方で、解像度は12%向上、輝度は15%増え、コントラストは690倍も改善した。
Innoluxは、大型から小型、中型パネルまでさまざまなTFT 液晶ディスプレイを供給している。その用途もノートPCやディスクトップモニター、スマートフォンから、自動車、産業機器、航空機器、TVまで幅広い。台湾に14のTFT液晶工場を、中国の上海などに組み立て工場を展開する。2023年の連結売上高は2117億台湾ドルである。
車載ディスプレイソリューションの Tier1 サプライヤーであるCarUXは、スマートコックピットディスプレイとビジョンソリューションの分野で多くの納入実績を持つという。
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