Rapidus 社長兼CEOの小池淳義氏は「SEMICON Japan 2025」内のセミナープログラムに登壇。同社が掲げるビジネスモデル「RUMS(Rapid and Unified Manufacturing Service)」や前工程/後工程の最新の取り組みを紹介したほか、600mm角の再配線層(RDL)インターポーザーパネルの試作品を披露した。
Rapidus 社長兼CEOの小池淳義氏は「SEMICON Japan 2025」(東京ビッグサイト、2025年12月17〜19日)内のセミナープログラム「世界に貢献する日本の先端半導体戦略」に登壇した。
同社が掲げるビジネスモデル「RUMS(Rapid and Unified Manufacturing Service)」や前工程/後工程の最新の取り組みを紹介したほか、600mm角の再配線層(RDL)インターポーザーパネルの試作品を披露した。
小池氏はRapidus設立に至るまでの自身の半生を振り返って、「4歳のころ、大工かロボットの研究/開発者になりたかった。そこからRapidusが始まったのではないかと思う」「就職した日立製作所では枚葉式装置の開発に携わり、ものすごいインパクトを受けた。これが半導体に大きなイノベーションを起こすと感じた」と語った。その後、全枚葉式の量産を行うファウンドリーのトレセンティテクノロジーズなどを経て、2022年8月にRapidusを設立した。
Rapidusは、設計支援と前工程、後工程を一貫して行う製造モデル「RUMS」を提唱している。これによってサイクルタイムを大幅に短縮できるとし、小池氏は「世界で最も速く製品を顧客に届けるのがRapidusだ」と強調した。
前工程に関しては、2023年9月に北海道千歳市の開発/製造拠点「IIM-1」の建設を開始し、2025年4月にパイロットラインを稼働。2025年6月16日には試作ラインに小池氏が「魂のロット」と称する最初のウエハーを投入して、同月28日に2nmノード GAA(Gate All Around)トランジスタの試作品が完成し、動作を確認した。ウエハー投入から完成までの所要時間は12日と18時間44分32秒だったといい、小池氏は「2nmの半導体製造は通常、量産なら最低で6カ月、急ぎの試作品でも6週間はかかるとされている。このスピードでできたことを非常に誇りに思う」と語った。
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