UCIeコンソーシアムは2024年8月に、2.0仕様をリリースした。このアップデートにより、複数のチップレット全体のSiPライフサイクルのための試験性や管理の容易性、デバッグを考慮した設計(DFx)などの設計上の課題に対応する。このアップデートの重要な特徴は、チップレットの帯域幅密度と電力効率を劇的に高められる3Dパッケージングをサポートしているという点だ。
Ramirez氏は、「Armは、Intel Foundry ServicesやSamsung Electronics、TSMCとの協業により、チップテストやPoC(概念実証:Proof of Concept)、さらには完全な製品のためのプログラムを開発している。現在、このようなプロジェクトを手掛ける設計パートナーやASIC設計パートナー、機器メーカーが15社ほど存在する」と述べる。
また同氏は、「最後の鍵となるのは、CadenceやAlphawaveのような、UCIeインタフェースをベースとしたチップレットの接続をサポートしているサードパーティーIPベンダーだ。われわれは現在、こうした企業との連携により、ロードマップの調整を進めている」と付け加えた。
「Arm Total Designは、『Grace Hopper』やその他のNVIDIAベースのGPUソリューションの代替を提供するという目標などもあり、大きな注目を集めているプロジェクトだ。最近発表されたチップレットプラットフォームでは、韓国のパートナーであるADTechnologyが、Armのコンピュートサブシステムを使用して64コアのコンピュートチップレットを開発している。同社はこれを、RebellionのAIアクセラレーターとSamsungのHBMメモリと組み合わせて、1つのパッケージ製品にする予定だ」(Ramirez氏)
また同氏は、「この製品は、NVIDIAが現在提供しているソリューションよりも3倍高い電力効率と性能を達成し、複雑なチップレット統合を実現可能であることを実証するだろう」と付け加えた。
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