パーティクルラボは、半導体製造工程などで発生するサブミクロンのコンタミネーション(汚染物質)を可視化できる「小型光源」を開発した。小型カメラと組み合わせた「コンタミ可視化システム」は、半導体製造装置などの内部にも容易に実装できる。
パーティクルラボは2025年1月、半導体製造工程などで発生するサブミクロンのコンタミネーション(汚染物質)を可視化できる「小型光源」を開発したと発表した。小型カメラと組み合わせた「コンタミ可視化システム」は、半導体製造装置などの内部にも容易に実装できる。
半導体デバイスなどの製造工程では、微粒子などの汚染物質が混入すると製品不良が発生し、歩留まりに大きく影響してくる。このためパーティクルカウンターなどを用い、異物を検出してきた。
ただ、粒径が5μm以上の粗大粒子の検出や、異物発生のメカニズム解析、発塵源の特定まではできなかった。また、微粒子の可視化に向けては高出力レーザーを用いた計測装置も開発されたが、安全性や筐体サイズなどがネックとなり、生産現場での活用が難しかったという。
そこでパーティクルラボは、ウシオ電機と可視化用光源を開発。これをベースに照射部分を小型化するなどして、微細粒子を可視化するための光源に改良した。開発した「高輝度LD励起蛍光体光源」は、レーザーを内蔵しているがレーザー光は照射されないという。また、高感度小型カメラと組み合わせることで、粗大粒子から0.1μmまでの微粒子を撮影することに成功した。ファイバー長が3mの照射ユニットとカメラユニットを組み合わせたシステムは、浮遊する異物だけでなく、堆積や付着した異物も可視化できるという。
パーティクルラボは、コンタミ可視化計測システムの評価デモサービスを2025年2月より全国で始める。半導体デバイスや2次電池、自動車といった製造工程における異物評価などに提案していく計画である。
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