TDKが自動運転や先進運転支援システム発展に伴う課題に対応する、新たな車載PoC用インダクターを開発した。独自の材料設計や構造設計によって、従来比1.5倍の大電流対応や広帯域での高いインピーダンス特性などを両立している。
TDKが自動運転や先進運転支援システム(ADAS)発展に伴う課題に対応する、新たな車載Power over Coax(PoC)用インダクターを開発した。独自の材料設計や構造設計によって、従来比1.5倍程度の大電流対応や広帯域での高いインピーダンス特性などを両立。赤外線カメラや4Kディスプレイなどの高出力が必要なアプリケーションへの対応を実現するほか、従来より少ないインダクター数でのPoCフィルター構成も可能となるという。
TDKが開発したのは、800mA〜1650mAの大電流対応および、数十メガヘルツから数百メガヘルツという広い周波数帯域での高いインピーダンス特性、さらに動作温度範囲最大155℃という高信頼性を兼ね備えた車載PoC用巻き線インダクター「ADL4532VKシリーズ」だ。同社は2025年2月13日、その開発および量産開始を発表した。サンプル価格は1個40円(税別)。当初は月産10万個で生産予定だ。
自動運転やADASの発展によって車載カメラの搭載数が増加し、それに伴うワイヤハーネスの増加による車体重量増など課題となっている。そこで、車載カメラシステムの映像データ伝送と電力供給を1本の同軸ケーブルで行うことができるPoC伝送回路の採用が加速しているが、PoCを適用した場合、映像データなどの伝送を行う信号が誤って電源へ入ることのないよう、複数のインダクターで構成されたフィルターが必要になる。また、車載カメラの高スペック化も進み、PoCラインは大電流化対応などの要求も高まり続けている。
TDKが今回新たに開発したADL4532VKシリーズはこうした課題に対応するもので、上述の通り「大電流対応」「広い周波数帯域での高いインピーダンス特性」「高温環境対応」という3つの大きな特長を有している。
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