SiC MOSFETベースのIPM、高エネルギー効率を実現:総システムコストの低減が可能に
オンセミは、定格電圧1200VのSiC(炭化ケイ素)MOSFETをベースとしたインテリジェントパワーモジュール(IPM)「EliteSiC SPM31」を発表した。IGBT技術を用いた従来品に比べ、小型で高いエネルギー効率と電力密度を達成した。
オンセミは2025年3月、定格電圧1200VのSiC(炭化ケイ素)MOSFETをベースとしたインテリジェントパワーモジュール(IPM)「EliteSiC SPM31」を発表した。IGBT技術を用いた従来品に比べ、小型で高いエネルギー効率と電力密度を達成した。
EliteSiC SPM31の外観[クリックで拡大] 出所:オンセミ
EliteSiC SPM31は、独立したハイサイドゲートドライバーや低電圧集積回路(LVIC)、6個のEliteSiC MOSFETおよび、温度センサーなどを1パッケージに集積した。定格電流は40A〜70Aの品種を用意している。耐久性や信頼性を示す短絡耐量(SCWT)も向上させるなど、ハードスイッチング用途に最適化した。
一例だが、AIデータセンターで利用されるECファンの場合、従来のIGBTベースのパワー統合モジュールを用いると、70%の負荷で500Wの電力損失が発生する。これをEliteSiC SPM31に置き換えれば、ECファン1台当たりの年間エネルギー消費量とコストを52%も削減できるという。
オンセミでは、ECファンの他、ヒートポンプや業務用HVAC、サーボモーター、ロボティックス、可変周波数ドライブ(VFD)、産業用ポンプなど、三相インバーターモータードライブを行う用途に提案していく。
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オンセミ、チェコに最先端のSiC製造施設を設置
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オンセミ、位置精度が高い「測位システム」を発表
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