タカヤは「JPCA Show 2025」に出展し、フライングプローブ式インサーキットテスター「APT-2600FD」を紹介した。同製品は「第21回 JPCA賞(アワード)」の奨励賞を受賞したものだ。
タカヤは「JPCA Show 2025」(2025年6月4〜6日、東京ビッグサイト)に出展し、フライングプローブ式インサーキットテスター「APT-2600FD」を紹介した。同製品は「第21回 JPCA賞(アワード)」の奨励賞を受賞したものだ。
インサーキットテスターは、プリント回路基板の実装不良を電気的に検出する装置だ。検査対象の基板にプローブを接触させて微小な電圧/電流を印加することで、電子部品と基板との接続信頼性、実装された個々の電子部品の定数、極性などを検査する。実際に測定信号を印加するので、目視検査やX線検査では発見できない不良も検出できることが特徴だ。
インサーキットテスターには、プローブが埋め込まれた治具を基板に接触させる治具式とプローブを備えたアームが基板上を移動するフライングプローブ式があり、APT-2600FDは後者だ。治具式は基板ごとに専用の治具を用意する必要があるが、フライングプローブ式はプログラムの入れ替えだけで対応できるので、少量生産の製品にはフライングプローブ式が適しているという。
APT-2600FDは、上面4本/下面2本のプローブを備え、測定スピードは1カ所当たり最短で0.02秒だ。
「自動車や飛行機、医療機器、防衛関係など、特に高い信頼性が要求される分野ではインサーキットテスターは重要だ。試作品の検証や故障品の解析にも使われている」(ブース説明員)
カメラも搭載していて、遠隔地から検査中の様子を確認できるので、生産ラインの省人化に貢献する。
JPCA賞の受賞理由は「非常に繊細な超精密基板や、新素材を使用した高機能基板の検査が可能となり、プリント回路基板実装検査の新しい基準を確立したことから、業界に貢献することが期待される」(講評文より)ためだという。
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