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PFC+フライバック制御レファレンスで電源を小型に、ロームLogiCoA電源ソリューションの第2弾

ロームは、「LogiCoA」電源ソリューションの第2弾として、PFC(力率改善)とフライバックという2種類のコンバーターを1個のマイコンで制御できる電源のレファレンスデザイン「REF67004」を開発した。

» 2025年06月20日 13時30分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

より小型のパワーデバイスやインダクターの選択が可能に

 ロームは2025年6月、「LogiCoA」電源ソリューションの第2弾として、PFC(力率改善)とフライバックという2種類のコンバーターを1個のマイコンで制御できる電源のレファレンスデザイン「REF67004」を開発したと発表した。

 ロームはLogiCoA電源ソリューションとして、シリコンMOSFETなどのパワーデバイスやゲートドライバーICで構成される「アナログ制御パワーステージ回路」と、LogiCoAマイコンを中心とした「デジタル制御電源回路」を組み合わせることで、さまざまな電源トポロジーを容易に制御できる環境を提供している。

 REF67004は、AC入力を電流臨界モードPFCコンバーターで昇圧した後に、疑似共振フライバックコンバーターでDC 24Vを出力するレファレンスデザイン。キャリブレーション機能によって外付け部品の特性ばらつきを補正し、LogiCoAマイコンが高い精度で各種電圧設定や過電流保護を行う。これにより、電源設計のマージンを小さくでき、小型のパワーデバイスやインダクターを用いることが可能となる。

 また、REF67004はログ保存機能によって、入力電圧や出力電圧・電流、温度といった動作履歴、停止直前の動作状態などを保存できる。これらのデータを解析すれば故障原因の特定などが容易に行える。なお、ロームの公式ウェブサイト上に公開されている電源制御用OS「RMOS」を含むサンプルプログラムを用いれば、PCを活用して電源の制御パラメーターを設定したり、動作履歴のデータを取得したりすることができる。

 なお、レファレンスデザインボード「LogiCoA003-EVK-001」(サンプル価格は税別で10万円)を用いれば実機で評価できる。

LogiCoA電源ソリューションのレファレンスデザイン。左が今回発表した製品、右は第1弾製品[クリックで拡大] 出所:ローム LogiCoA電源ソリューションのレファレンスデザイン。左が今回発表した製品、右は第1弾製品[クリックで拡大] 出所:ローム

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