ロームは、パッケージの外形寸法が2.0×2.0mmと小さく、オン抵抗が2.0mΩ(代表値)のN型30V耐圧コモンソース構成のMOSFET「AW2K21」を開発、量産を始めた。スマートフォンの急速充電回路などに提案していく。
ロームは2025年4月、パッケージの外形寸法が2.0×2.0mmと小さく、オン抵抗が2.0mΩ(代表値)のN型30V耐圧コモンソース構成のMOSFET「AW2K21」を開発、量産を始めた。スマートフォンの急速充電回路などに提案していく。
AW2K21は、独自構造を採用することで、ドレイン端子をデバイス表面に配置することが可能となり、パッケージとしてWLCSPを採用できるようになった。しかも、1つの素子に2個のMOSFETを内蔵した。このため、受給電回路で必要となる双方向保護用途も新製品1個で対応できるという。
これまでの受給電回路は外形寸法が3.3×3.3mmの素子2個を用いて構成していたが、新製品は1個で済む。このため、実装基板に占める部品面積を約81%削減でき、約33%も低オン抵抗化が可能になるという。オン抵抗が小さいGaN HEMTの同等サイズ品と比べても、新製品のオン抵抗は約半分だという。
例えば、急速充電に対応するスマートフォンでは、最大電流が20A、ブレークダウン電圧が28〜30V、オン抵抗が5mΩ以下のMOSFETが要求されているという。新製品はこれらの要求に応えて開発した。
新製品のサンプル価格(税別)は500円。チップワンストップやコアスタッフオンラインなどのウェブサイトからも購入できる。ロームは外形寸法が1.2×1.2mmという、さらに小さい製品も開発中である。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.