第2四半期の業績は、売上高、売上総利益率、営業利益率ともに予想を上回った。米国の関税政策によるリスクが発現しなかったほか、円安や、稼働増、製造費用の減少などが影響した。
事業セグメント別に見ると、自動車向け事業では売上高1618億円、売上総利益率は52.4%で、いずれも前四半期比で増加した。営業利益率は、炭化ケイ素(SiC)パワーデバイス事業に関する減損損失を受け、前四半期比6.3ポイント減の23.4%だった。産業/インフラ/IoT向け事業は前四半期比で売上高/営業利益率が増加し、売上総利益率は微減だった。
在庫状況については、自社在庫は在庫高/在庫日数ともに減少した。需要増で出荷が増えたことに加え、工場の停電で仕掛品の廃棄が発生したことも影響した。第3四半期は前工程の加工を終えたウエハーを備蓄する「ダイバンク」を拡充し、完成品も需要上振れに備えて拡充する。
チャネル在庫は、在庫高は増加、在庫週数は減少した。在庫高は自動車向けでは増加し、産業/インフラ/IoT向けでは微減だったという。第3四半期は需要に合わせて微増を見込む。
前工程の稼働率は約50%で、第3四半期も横ばいになる見込みだ。設備投資額は売上高比で2.6%だった。第2四半期は研究開発への投資に加え、生産設備の効率化などにも投資を行った。第3四半期は研究開発を中心に投資を増やす計画だ。
第3四半期の業績は、売上高が前年同期比4.4%減の3300億円、売上総利益率が同0.6ポイント増の56.5%、営業利益率が同1.5ポイント減の27.0%と予想する。
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