アナログ・デバイセズは「CEATEC 2025」(2025年10月14〜17日、幕張メッセ)に出展し、同社DSPが採用された鹿島建設のオーディオスピーカー「OPSODIS 1」の特別展示などを行った。
アナログ・デバイセズ(以下、ADI)は「CEATEC 2025」(2025年10月14〜17日、幕張メッセ)に出展し、同社DSPが採用された鹿島建設のオーディオスピーカー「OPSODIS 1」の特別展示などを行った。
OPSODIS 1は、鹿島建設がコンサートホールなどの建築で培ってきた音響技術を用いて開発した、同社初のコンシューマー向けスピーカー製品。大きな特徴が、同社と英国サウサンプトン大学の音響振動研究所が共同開発した立体音響技術「OPSODIS」を採用し、単体スピーカーで立体的な音響再生を実現していることだ。
本体には6個のスピーカーと、各スピーカー専用のデジタルアンプ計6基を搭載。エンジンとしてADIの浮動小数点DSP「SHARC DSP」を採用し、クロストークキャンセルやチャンネルデバイダーなど、再生において重要な役割を果たしているという。
ADIブースでは試聴も可能。筆者も聴いてみたが、スピーカーが前方に1つ置いてあるだけとは思えないほど、横や後ろからも音が聴こえてくる。ドローンが頭上を飛び回るデモ映像は、具体的な方向や距離感まで手に取るように分かるし、映画もサラウンド環境さながらの臨場感で楽しむことができた。
ADIの担当者によると「もともと鹿島建設とは音響設備の方面でつながりがあった。SHARC DSPはレイテンシの低さや音質の良さが評価されて、今回の採用に至った」という。鹿島建設の担当者も「幅38.2cmのスピーカー単体で立体音響を再生するにあたって、SHARC DSPが重要な役割を果たしている」と語る。
「鹿島建設がオーディオを手掛ける、という意外性で注目度が高い製品なため、多くの方に注目してもらえるのでは、と考えてCEATECでの特別展示を決定した。実際の注目度も高く、初日の開幕直後から長い試聴列ができている」(ADI担当者)と、盛況ぶりを伺わせた。
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