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「NVIDIAとGroqの取引」がAI新興にもたらした2つの効果事実上の買収(2/3 ページ)

» 2026年03月11日 12時00分 公開
[Sally Ward-FoxtonEE Times]

「他のスタートアップにとって素晴らしい知らせ」

VsoraのSandra Rivera氏 VsoraのSandra Rivera氏 出所:Vsora

 AIチップのスタートアップVsoraの取締役会長であるSandra Rivera氏は、米国EE Timesが最近行ったインタビューで「NVIDIAとGroqの取引きは、他の半導体スタートアップにとって素晴らしい知らせだ」と述べた。

 Rivera氏は「NVIDIAはGroqとのライセンス取引きにより、推論が万能なものではないということを認めたといえる。実際に、万能ではないのだ。ワークロードの異なる部分には、異なるアーキテクチャ手法が必要であり、それはヘテロジニアスな一連のアーキテクチャが導入されるであろうことを示す、最も強力な証拠なのではないだろうか」と述べている。

 「Vsoraは、比較的容量の大きい広帯域メモリ(HBM)(8スタックのHBM3)を備えた、データセンター向け推論製品を開発している。私は新たに就任した取締役会長としての責務の一環として、短期的な資金調達活動の支援にも取り組んでいく」(Rivera氏)

 また同氏は「ここシリコンバレーでは、市場がかなり過熱しているようだ。数々の企業に膨大な投資が行われ、企業価値は大幅に上昇している。それは、まだそこにチャンスがあるからであり、非常に楽観的な見方をしているということだ。今はまだ初期の段階にあるため、今後数日間、数カ月間、数年間のうちに大きく成長していくとみられる」と述べる。

「既存のGPUは、推論市場では競争できない」

SambaNovaのRodrigo Liang氏 出所:SambaNova

 SambaNova CEOであるRodrigo Liang氏のインタビューからは、NVIDIA/Groqの取引きは、全てのAIチップスタートアップにとっての好材料と見なされていることが明らかになった。

 Liang氏はEE Timesに対し「『既存のGPUは、推論市場では競争できない』ということが非常に明確に示された。NVIDIAにとって最大のリスクは、学習ソリューションとしてニッチな分野に追いやられることだ」と述べる。

 「速度と同様に、推論向けの1ラック当たりの消費電力や電力効率も、サービスプロバイダーのエコノミクスにとっては非常に重要だが、それはGPUアーキテクチャのもう1つの弱点にもなっている」(Liang氏)

 また同氏は「OpenAIが、推論向けにGPU以外の製品を積極的に使用しようとしているのは、推論が真の戦いの場であることを示すシグナルだといえる。しかし大抵の場合、このような他のアーキテクチャのエコノミクスについては、今もまだ実証されていない」と述べる。

 「SambaNovaは、NVIDIA/Groqのニュースが発表される前から資金調達を進めていた。にもかかわらず、半導体チップ投資に対する新たな意欲が高まっているようだ。NVIDIAの業績が上がり続けているのは、需要が非常に高いということを示している」(Liang氏)

 Liang氏は「推論チップ市場には最終的に、複数プレイヤーが存在することになるだろう。ただし、リーダー企業と追随者との間にはギャップが生じるとみられる」と付け加えた。

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