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AIで「会社の先人と議論」 リコーのビジネス文書向けLMM2026年6月提供予定(1/2 ページ)

リコーは2026年3月30日、NEDOが実施する国内の生成AI開発力強化プロジェクト「GENIAC」第3期において、リーズニング性能を強化した大規模マルチモーダルモデル(LMM)の基本モデルを開発したと発表した。複雑な構造を持つ日本のビジネス文書の読み取りに特化していて、同社の企業向けAIプラットフォーム「Hi.DEEN(ヒデン)」で提供予定だ。

» 2026年04月07日 16時30分 公開
[杉山康介EE Times Japan]

 リコーは2026年3月30日、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が実施する国内の生成AI開発力強化プロジェクト「GENIAC(Generative AI Accelerator Challenge)」第3期において、リーズニング性能を備えた大規模マルチモーダルモデル(LMM)の基本モデル「Qwen3-VL-Ricoh-32B-20260227」を開発したと発表した。

リーズニング性能を強化したビジネス文書向けLMM

 リコーのデジタルサービスビジネスユニットAIサービス事業本部デジタル技術開発センター所長の鈴木剛氏は「AIエージェントの登場により、AIは人間の生産性を高めるための道具から、業務完遂のために役務する主体になりつつある。AIビジネスも、単一ソフトウェアの提供だけでなく、顧客業務の最適化に向かっていくと考えている」とする。

 AIで業務を最適化するには、まずAIが企業の業務知識を活用できる環境づくりが必要だ。そこでリコーは、ノウハウや経験などの企業が蓄積した“秘伝のタレ”を利活用するための企業向けAIプラットフォーム「Hi.DEEN(ヒデン)」を発表した。その一環としてビジネス文書向けのLMMを開発していて、2025年6月に、日本企業のドキュメント読み取りに対応したLMM基本モデルの開発を完了している。

 今回リコーが開発したQwen3-VL-Ricoh-32B-20260227は、中国Alibaba Cloudが開発する大規模言語モデル(LLM)ファミリー「Qwen3-VL-32B-Instruct」をベースに、複数のステップによる論理的思考を経て結論を導き出す「リーズニング性能」を強化したモデルだ。2026年3月30日からは、本モデル開発で適用した技術を用いた軽量モデル「Qwen3-VL-Ricoh-8B-20260227」の無償公開を開始したほか、リーズニング性能評価に特化した独自のベンチマークツールも今後公開予定とする。

GENIAC第3期の成果 GENIAC第3期の成果[クリックで拡大]出所:リコー
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