表1は上段が2024年11月に発売された「MacBook Pro M4 Max」、下段が最新のM5 Max版の様子である。基板のサイズ、端子位置、形状などはまったく同じものとなっている。差はプロセッサと電源ICだけ(細かいところでは差はある)。M5 Pro版とM5 Max版は共通項の多い基板だったが、M4 Max版とM5 Max版もほぼ同じものとなっている。ベースを一定にしてプロセッサおよび電源ICを入れ替えることでラインアップを作り上げているわけだ。
今回はページの関係で省略するが、2021年の「MacBook Pro M1 Max」から2026年のM5 Max版まで、内部の基本構成は同じものとなっている。プロセッサの進化や搭載メモリの大容量化、インタフェース端子の高速化(Thunderbolt 4からThunderbolt 5)、Wi-Fiのバージョン変更などはあったものの、基本構成はキープされている。
ただし電源ICは著しく変わっている。M4 Max版では3個の電源ICでプロセッサを制御していたが、M5 Max版は3倍以上の10個の電源ICを搭載している。微細化によって搭載される機能、コア数が増大しており、より細分化されたキメの細かい電源制御が行われているからだ。プロセッサは電源IC(および特性のための受動素子)に完全に取り囲まれている。電源ICの役割と個数は劇的に増えている。NVIDIAの最新のGPUボートや車載向けThor、「DGX Spark」でも同様だ。電源系ICを手掛けるメーカーの成長はAI分野でも著しい(詳細はここでは省略)。
図3は上段がM5 Pro版、下段がM5 Max版のパッケージ裏面と金属LIDを取り外したチップの様子である。パッケージ裏面には電源安定化のシリコンキャパシターがびっしりと並んでいる。金属LIDを取り除くと内部のプロセッサとUnified Memoryが現れる。プロセッサはフィラーを含めて、複数のシリコンチップの組み合わせで構成されるチップレットとなっている。詳細はチップ開封編としたい。M5 Pro版とM5 Max版では、CPUサイドのシリコンは同じものとなっている。メモリもおのおの開封解析を行っているが、M5 Pro版とM5 Max版では容量、帯域、ビット幅などは完全にスケーラブル(整数倍)になっている。
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