東京大学は、オールペロブスカイト2接合太陽電池で、30.2%という光エネルギー変換効率を達成した。電気自動車(EV)や電動航空機に搭載可能なペロブスカイト太陽電池の開発につながるとみている。
東京大学は2026年4月、オールペロブスカイト2接合太陽電池で、30.2%という光エネルギー変換効率を達成したと発表した。電気自動車(EV)や電動航空機に搭載可能なペロブスカイト太陽電池の開発につながるとみている。
従来のオールペロブスカイトタンデム太陽電池は、逆構造ワイドギャップセル上に、逆構造ナローギャップセルを積層していた。この方法は一度に13層程度の成膜を行う必要があるため、大面積化への対応が難しく歩留まりも低かったという。
研究グループは今回、5層を成膜した順構造のトップセルと、同じく5層を成膜した逆構造ボトムセルを別々に作製し、それぞれの歩留まりを向上させた。そしてこれらのセルを最終段階で組み合わせた。新たな方法で試作したスペクトル分割型2接合4端子太陽電池は、30%超の光エネルギー変換効率を安定して得ることに成功した。
ワイドギャップセルに用いる順構造ペロブスカイト太陽電池の効率を高めるための工夫も行った。あらかじめホットインクジェット法で結晶性の高いFAPbI3ナノ粒子を合成。これを種結晶にして順構造トップセルに用いるFAPbI3薄膜の性能を高め、ワイドギャップセルの変換効率を向上させた。
今回開発したのはビームスプリッターを用いたスペクトル分割型2接合4端子太陽電池である。2つのセルを張り合わせる技術を新たに開発すれば、大面積で軽量かつフレキシブルな太陽電池を実現できるとみている。
今回の研究成果は、東京大学先端科学技術研究センターの瀬川浩司シニアリサーチフェロー、内田聡特任教授、張維娜特任研究員、伊藤蛍大学院生(研究当時)らによるものである。
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