ロームは、グループの生産拠点であるラピスセミコンダクタ宮崎工場に、Quanmatic製の量子アニーリングを活用した最適化計算システムを導入した。半導体製造の前工程に量子アニーリングを本格導入するのは「世界で初めて」という。これにより、生産効率を安定的に約3%改善できることを確認した。
ロームは2026年6月、グループの生産拠点であるラピスセミコンダクタ宮崎工場に、Quanmatic製の量子アニーリングを活用した最適化計算システムを導入したと発表した。半導体製造の前工程に量子アニーリングを本格導入するのは「世界で初めて」という。これにより、生産効率を安定的に約3%改善できることを確認した。
同社宮崎工場に導入したシステムは、Quanmaticが開発した量子/古典計算技術に基づく「最適化アルゴリズム」と、ロームグループが蓄積してきた半導体の製造ノウハウや各種データを組み合わせたもの。生産計画の立案を最適化、自動化することができるため、工程間の待ち時間を削減し、製造設備の稼働効率を改善した。これにより、生産効率が向上しタイムリーな生産計画の立案も可能となった。
ウエハー上に半導体素子を形成する前工程には多くの処理工程があり、制約条件によっては性能や品質、生産性に影響を及ぼす可能性がある。このため、より複雑な運用や管理が必要となる。
ロームは2023年より、Quanmaticと協力し半導体製造工程で量子技術を活用することに取り組んできた。まずはウエハー上に形成されたチップの電気的特性を検査するEDS工程に導入。この結果、セットアップ時のロスを従来に比べ40%削減することに成功した。
今回は、これらの実績と経験を踏まえ、前工程を担当する宮崎工場への本格導入を決めた。今後はグループ内の他工場にも展開していく予定である。
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