三菱電機は世界最大規模のパワーエレクトロニクス展示会「PCIM Expo & Conference 2026」において、開発中の車載オンボードチャージャー(OBC)向け炭化ケイ素(SiC)MOSFETモジュールを初公開した。絶縁型2-in-1 SiC MOSFETモジュールで、従来4個のディスクリートデバイスで構成していた回路を1パッケージで置き換えられ、設計の簡素化や実装面積の削減が実現する。
三菱電機は世界最大規模のパワーエレクトロニクス展示会「PCIM Expo & Conference 2026」(2026年6月9〜11日/ドイツ・ニュルンベルク)において、開発中の車載オンボードチャージャー(OBC)向け炭化ケイ素(SiC)MOSFETモジュールを初公開した。絶縁型2-in-1 SiC MOSFETモジュールで、従来4個のディスクリートデバイスで構成していた回路を1パッケージで置き換えられ、設計の簡素化や実装面積の削減が実現する。
三菱電機が開発しているのは、ハーフブリッジおよび双方向スイッチ構成に対応する2-in-1 SiCモジュールだ。サイズは19.4mm×38.1mmと小型で、スルーホール実装(THT)タイプと表面実装(SMT)の2タイプで展開。750V品と1200V品を用意し、それぞれオン抵抗17mΩ、30mΩ、60mΩのラインアップを予定しているという。
高周波駆動向けに最適化したSiC MOSFETを採用し、10mm以上の沿面距離も確保した絶縁構造パッケージによって、車載高電圧部品の信頼性規格「LV123」に対応。寄生インダクタンスの低減と高い放熱性能を両立したとしている。用途はOBCがメインターゲットだが、産業用電源への展開も視野に入れているという。
三菱電機は、PCIM会場で同モジュールを初展示した。同社パワーデバイス製作所のChief Expertである多留谷政良氏は「ディスクリート品では別途絶縁を考えなければならないが、このモジュールは内部に絶縁基板を内蔵しているため、このまま簡単に実装できる。このサイズで2-in-1構成と絶縁機能を両立した製品は他にない。われわれが民生および車載分野で培った技術を組み合わせた新しいソリューションだ」と強調していた。
なおOBCは、GaNパワーデバイスの活用も有力視されているが、多留谷氏は「GaN技術がどこまで進歩するかにもよるが、現時点では長期信頼性や安定性ではSiCの方が優位だと考えている」などと語っていた。
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