今回発表した第2世代品は、第1世代品と同サイズながら最大発振出力を10μWから40μWに高めた。チップサイズは0.5×0.5mm、パッケージサイズは4.0×4.3×3.25mmで同一だ。第2世代品の動作周波数は標準320GHzで、消費電力は標準40mWだ。
高出力化には東京科学大学との共同研究で培った基本設計やデバイス技術を活用した。評価キットとしてのダイナミックレンジは、第1世代品の約50dBから約80dBに向上したという。これによって、従来より厚い材料や損失の大きい材料を測定できるほか、測定距離も伸ばせる。40dB程度の遮蔽性能を持つ電波遮蔽材の評価などにも利用できるとしている。
パッケージには、ロームがLED製品で培った技術も応用した。一般的なテラヘルツ波デバイスのパッケージでは金属製の導波管などが使われるが、ロームはプラスチックパッケージを採用し、一定の指向性を確保しながら低コスト化につなげている。
ロームは今後、「高出力化」と「高周波化」の2軸でラインアップを拡充する。ロードマップでは450GHz以上の第3世代品を開発中としている。高周波化は、特にイメージング用途で求められている。周波数を高くして波長を短くすれば、空間分解能を高められるからだ。
一方、高周波化と高出力化を同時に追求することは容易ではない。鈴木氏は「高い周波数に対応するにはデバイスを小さくする必要があり、流せる電流が減るので、単体デバイスでは出力が低下しやすい」と説明する。複数デバイスを組み合わせるなどの方法が考えられるという。
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